第43回『かけ肥(ごえ)をかけよ』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回はミヤコ蝶々さんがある雑誌のコラムで言っていたお話についてお伝えします。

女優で漫才師の故ミヤコ蝶々さんは大阪・箕面市の自宅の庭で野菜を育てていた。
そして、前夜どんなに遅く帰宅しても、朝は6時半には起きて、トマトやキュウリ、ナスに水をやっていた。
「その時野菜にね、どうや、できたか、ちゅうて聞くんです」。
花が咲けば、ほめてやる。
「立派な花や。よう咲いたなあ」。
実がつきはじめたら励ます。
「あんたら、どないや。よそに較べて、大きゅうなりようが遅いんやないか。頑張らなあかんで」。
いよいよもぐ時には、野菜と相談だ。
「ご苦労さんやったなあ。もう食べてもええやろか」。
ほめてやれば、花はいっそうよく咲く。
励ますと、実はめきめき大きくなる。
食べたい、といえば、野菜は喜びにふるえてみせる。
「ほんまでっせ。黙っとったらあきまへん」。

園芸研究家の江尻光一さんによると、江戸時代、植物には、「かけ肥をかけよ」といったものだそうだ。
人が話しかけてやるのが何よりの肥料、という意味だ。
感情のないはずの植物でも、それくらいの愛情を持ってやらないと、育つものも育たないということだろう。
蝶々さんは、上の話を続けて「まして人間相手の時は、まめに声をかけることです」と言っている。
彼女は「蝶々新芸スクール」というタレント学校をやっていたが、「よっしゃ。ようなって来たよ」「もうひと息や。
そこで気抜いたら、あかんで」と生徒達の演技を見て、一人ずつ声をかけることを忘れなかったそうです。
「そうしてやらんと、変に横の方へばっかし伸びて行く子が出て来るんです。つくづく人間も野菜もおんなじや、と思いますなあ」。

スポーツや仕事でもいえますが「声をかける」ことは重要です。
スポーツであれば「ナイスプレイ!」「ナイスキャッチ!」と声をかけあい、お互いのモチベーションを高めたりします。
仕事でも「君のお陰で助かった!」「頑張った甲斐があったぞ!」「良くやった!」と部下達に声をかければモチベーションは高まるでしょう。
スポーツにしろ、仕事にしろ、こうやって声をかけあえるチームは必ず強くなります。
ぜひみなさんも「声をかける」大切さを今一度考えて、いろんな場面で声をかけ合ってみましょう。

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