労働安全衛生強化月間特別企画 第3回『シックスセカンズ』

キレる(=感情的になる)。
安全衛生上もっとも危険な感情だと思います。
安全面では、もちろんのこと、衛生面にも深く関係しています。
米国でEQと心臓疾患の関係性を調査した結果、感情的になる人=EQが上手く発揮できない人=感情をコントロールできない人のほうが、発病の可能性が高いという結果が出たそうです。
「キレる」感情は健康にも影響を与えているようです。
「キレる」というのは、EQが停止した状態を言います。EQが停止すると、感情のコントロール不能状態に陥ります。

そこで、「キレる」を改善するEQ開発をご紹介します。

○シックスセカンズ
カッとなり、キレそうになったら6秒間沈黙をしてください。
EQが正常に機能し始めます。
EQが停止すると、感情がコントロールできなくなるので、暴言や場合によっては暴力につながることがあります。
言わなくていい余計な一言を言ってしまったり、感じたことを周囲の空気を読まずに言ってしまい、相手や周囲を気まずい雰囲気にさせた経験はないでしょうか。
安全衛生のみならず、職場や日常生活でも効果を発揮するEQ開発です。

6秒というと短く感じるかも知れませんが、実はとてもとても長い時間です。ましてや、カーッとなったときの6秒です。ちょっと想像してみてください。
そして数えてください。コラーッ!ムカムカ&ムッカー!!!から、1・2・3・・・どうですか、長く感じませんか。
そこで、その6秒間を上手くつくる方法を「シックスセカンズ」といいます。
6秒を数えるのは長くて難しいですが、そんなときは、花の名前を6つ言ってください。
カッとなったら「さくら、バラ、ひまわり、たんぽぽ、チューリップ、ハイビスカス」と言ってください。
それで6秒が経過します。
その6秒でEQが正常に機能しはじめ、感情のコントロールを可能にします。
もし、花の名前が思いつかなければ、車の名前や色、好きな俳優さんの名前でも大丈夫。
とにかく何かの6つの名前を心の中でつぶやいてください。(口に出すと変な人に思われてしまいます)

このシックスセカンズをある技術者の方にご紹介したところ、とても素敵なシックセカンズ活用をされていました。
上司の理不尽な一言にカーッ! うっ、まずい、キレそう・・・ん?そうだ!シックスセカンズを使おう!と、その方は、お教えした花の名前ではなく、咄嗟に6人のグラビアアイドルを思い浮かべたそうです。 
その6秒後、なんと怒りがおさまるどころか、その怒りを忘れ、楽しい気分に変わっていたというのです。
6秒間の沈黙のために好きなものを思い浮かべたら、楽しい気分に変わっていた!?
それは、感情をコントロールして、こころを静めるだけでなく、同時に前向きな気持ちもつくるという、超大技が開発された瞬間でもあります。
皆さま、安全衛生の敵、怒りの感情はコントロール可能です。
それどころか、怒りの感情を前向きな感情に変えることだってできるのです。ぜひ、お試しあれ!

EQグローバルアライアンス 高山 直EQグローバルアライアンス 高山 直
個人のやる気や情熱、「志」などの潜在的な能力や可能性が、学歴に関係なく、公正、公平に判断される社会の創造を目指して、1997年株式会社イー・キュー・ジャパンを設立。
2010年7月、EQグローバルアライアンスを設立。 EQ理論提唱者のイェール大学ピーター・サロベイ博士、ニューハンプシャー大学のジョン・メイヤー博士との共同研究で「EQ理論」に基づいた「個人の自立と成長を支援する」プログラムを開発。

高山直のブログ「左の振り子」はこちらから
http://eq.armg.jp/nao/

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