第35回『フクロウの寓話』

みなさん、こんにちは。株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回もみなさんのストレスケアに活かせる「こころの健康」に関するエピソードをご紹介していきます。
今回は、ハトとフクロウが登場する中国の寓話です。

一羽のフクロウが東のほうに向かって、ものすごいスピードで飛んでいた。
それを一羽のハトが呼びとめた。
ハト:「どうしたんだい、とても忙しそうにしてるじゃないか」
フクロウ:「もう、ここにはいられなくなったのでね」
ハト:「それはまた、どうしてだい?」
フクロウ:「実は、この里の人間たちが僕の鳴き声を嫌うのでね」
ハト:「ヘー、そういうことなら東に移ったところで、またそこの人たちに嫌われるだろうよ。どこへ行っても、そういうことになる。嫌われたくなかったら、自分の鳴き声をあらためることだね。」

この話の趣旨は、「人に好かれないことは不幸なことだが、その不幸の原因は自分にあるのだから、好かれたいなら自分をあらためなさい」という教訓です。
世の中には「私は誰からも愛されない、誰からも好かれていない」と嘆いている人や「人間関係がうまくいかないのは相手が悪い、世間が悪い」などと自分を被害者だと思っている人がいます。
でも、自分が好かれない原因をいくら他の人や世の中のせいにしても、自分が変わろうとしない限りはいつまでたっても周りの人たちとの人間関係は改善しません。
また、人間関係がうまくいっていないときに、相手に変わってもらうことを求めても相手は変わってくれません。
人間関係がうまくいっていないときは自分から変わろうとすることが必要なのです。

もし、あなたが周りの人たちとの人間関係で相手に求めているものがあるのなら、それを思いっきり相手に与えてみてはいかがでしょう。
人に優しくしてもらいたかったら、人に優しくしてみる。
人から受け入れてもらいたかったら、人を受け入れる。人から愛されたいのなら、人を愛する。
相手に人間関係の改善を求めるのではなく、自分から相手との人間関係を変えてみるのです。
そうやって、自分から人間関係を変えることにチャレンジをしていると、良い人間関係ができる「クセ」が身につき、誰とでも楽しくコミュニケーションを図ることができるようになります。

あなたも相手から逃げるフクロウにならないよう、積極的に相手に近づき、自分の求めることを相手に与えることによって良い人間関係を築くことにチャレンジしてみてはどうでしょうか。
人がつくった人間関係よりも自分からつくったポジティブな人間関係のほうが、きっと末永く相手とお付き合いできますよ。

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