第35回『フクロウの寓話』

みなさん、こんにちは。株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回もみなさんのストレスケアに活かせる「こころの健康」に関するエピソードをご紹介していきます。
今回は、ハトとフクロウが登場する中国の寓話です。

一羽のフクロウが東のほうに向かって、ものすごいスピードで飛んでいた。
それを一羽のハトが呼びとめた。
ハト:「どうしたんだい、とても忙しそうにしてるじゃないか」
フクロウ:「もう、ここにはいられなくなったのでね」
ハト:「それはまた、どうしてだい?」
フクロウ:「実は、この里の人間たちが僕の鳴き声を嫌うのでね」
ハト:「ヘー、そういうことなら東に移ったところで、またそこの人たちに嫌われるだろうよ。どこへ行っても、そういうことになる。嫌われたくなかったら、自分の鳴き声をあらためることだね。」

この話の趣旨は、「人に好かれないことは不幸なことだが、その不幸の原因は自分にあるのだから、好かれたいなら自分をあらためなさい」という教訓です。
世の中には「私は誰からも愛されない、誰からも好かれていない」と嘆いている人や「人間関係がうまくいかないのは相手が悪い、世間が悪い」などと自分を被害者だと思っている人がいます。
でも、自分が好かれない原因をいくら他の人や世の中のせいにしても、自分が変わろうとしない限りはいつまでたっても周りの人たちとの人間関係は改善しません。
また、人間関係がうまくいっていないときに、相手に変わってもらうことを求めても相手は変わってくれません。
人間関係がうまくいっていないときは自分から変わろうとすることが必要なのです。

もし、あなたが周りの人たちとの人間関係で相手に求めているものがあるのなら、それを思いっきり相手に与えてみてはいかがでしょう。
人に優しくしてもらいたかったら、人に優しくしてみる。
人から受け入れてもらいたかったら、人を受け入れる。人から愛されたいのなら、人を愛する。
相手に人間関係の改善を求めるのではなく、自分から相手との人間関係を変えてみるのです。
そうやって、自分から人間関係を変えることにチャレンジをしていると、良い人間関係ができる「クセ」が身につき、誰とでも楽しくコミュニケーションを図ることができるようになります。

あなたも相手から逃げるフクロウにならないよう、積極的に相手に近づき、自分の求めることを相手に与えることによって良い人間関係を築くことにチャレンジしてみてはどうでしょうか。
人がつくった人間関係よりも自分からつくったポジティブな人間関係のほうが、きっと末永く相手とお付き合いできますよ。

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第34回『ヤマアラシ・ジレンマ』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回はみなさんがストレスケアに活かせる「ヤマアラシ・ジレンマ」というお話を紹介させていただきます。

アメリカの精神分析医ベラックは哲学者ショーペンハウアーの寓話を引用し、現代人が陥っている傾向として、これを「ヤマアラシ・ジレンマ」と名付けました。
ショーペンハウアーの寓話とは次のようなものです。

「ある冬の日、2匹のヤマアラシは嵐にあいました。2匹は寒いので、お互いの体を寄せ合って暖をとろうとしたところ、それぞれのトゲで相手の体を刺してしまいます。痛いので離れると、今度は寒さに耐えられなくなりました。2匹はまた近づき、痛いのでまた離れることを繰り返していくうちに、ついに、お互いに傷つけずにすみ、しかもほどほどに暖めあうことのできる距離を発見し、あとはその距離を保ち続けました。」

「ヤマアラシ・ジレンマ」とは、人と人との間の心理的距離が近くなればなるほど、お互いを傷つけ合うという人間関係のジレンマのことをいいます。
人間同士がお互いに親しくなるためには「近づく」ことが絶対に必要でしょう。
しかし、お互いに近寄りすぎると極度の緊張感にさいなまれ、それが進むと反発が起きます。
かといって遠ざかり過ぎると精神的に疎外感が生まれたり、違和感を抱いたりしがちです。
いい関係を保つには、適正な距離をそれぞれがもつことです。

「こころの仮面をはずして人に近づきたい。でもどうしてもはずせない」・・・。
そんなあなたは、「ヤマアラシ・ジレンマ」に陥っているのかもしれません。
確かに、それほど親しくない相手から嫌われるよりも、親しなった人から嫌われる方がつらいです。
それに、親しくなればなるほど、ある程度は自分の願望をおさえなければならない場合もあります。
せっかく時間をかけてふたりの関係を築いたのに、その関係がだめになってしまったら・・・。
このように、あれこれ考えてしまうのも無理のない話なのかもしれません。

どうしたらうまく心の距離をとれるのか、うまくコミュニケーションをとるにはどうしたらいいのか。
それには、まずは今までより少し相手との距離を縮めてみてはどうでしょう。
☆人と話をするときのふたりの間の距離をいつもよりちょっと縮めてみる。
☆人と並んで歩くとき、いつもよりそばに寄りそってみる。
☆人と一緒に食事をするときには、小さめのテーブルの店を選び、できるだけ近くに座ってみる。

親しい相手が近くにいると、「自分に親しみを持っているんだな」と感じて、うれしく思うものです。
こころと体はつながっています。体の距離が近づけば、こころもグッと近くなります。
それが、「ヤマアラシ・ジレンマ」に対する最も有効な解決方法であり、人とのグッド・コミュニケーションの近道なのです。

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第33回『トーマス・パー』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は「トーマス・パー」についてお話ししたいと思います。

古代エジプトの遺跡の中から見つかった象形文字を解読してみたら、「近ごろの若い者はなっとらん」という文章があったそうです。
いつの時代も年長の人間が若者のやり方に眉をひそめるのは変わらないようです。
今回は、そんなグチを毎日のようにこぼしている中高年の方々に贈るお話です。

昔、イギリスにトーマス・パーという農民がいました。
トーマス・パーの若い頃のことはあまり知られていませんが、彼は若い頃から農業が好きで、遊びや女性には一切手を出さずに農業に専念していました。
そして、私たちで言う「定年」の60才を過ぎても農業をやめることなく、80才近くになっても一人で黙々と仕事に励んでいたそうです。

ところが、その頃はじめて別のものに興味を持ったようです。
それが「女性」でした。
彼は80才で初めて結婚して、一男一女をもうけました。
ところが、彼が112才の時にその妻が亡くなってしまいます。
しかし、彼は122才で再婚、一女をもうけたのです。
そして、彼が151才の時、トーマス・ハワードという伯爵がこのパー爺さんの噂を耳にし、パー爺さんをロンドンに連れて行き、英国王のチャールズ1世に会わせようと思いたったのです。
ロンドンまでの2~3週間の旅の間、旅先でパー爺さんを一目見ようと多くの群衆が集まり、立ち寄る先々で歓迎され、接待を受けたそうです。
ここで、パー爺さんに新たな夢中になるものができました。
それは「ぜいたく」でした。

それからのパー爺さんの生活はガラリと変わりました。
食事も何もかもが「ぜいたく」になってしまったのです。
パー爺さんは英国王から長寿を賞され、終身年金を受ける身となりました。
しかし、人間とは皮肉なもので、それからの彼はまったく働かずに毎日飲み食いざんまいの荒れた生活をするようになり、それがきっかけで彼は「胃かいよう」になってしまい、152歳で亡くなってしまったそうです。

人間は年をとれば確かに体力は衰えますが、気持ちの持ち方によっては、気力は衰えるどころか充実していくものなのです。
そして気力さえ充実していれば、100才を超えても楽しく生活ができるのです。
トーマス・パーも151才までは「農業」という仕事に夢中でした。
また、きっと死ぬ直前まで「女性」に夢中だったのだと思います。
仕事でも女性でも「夢中になること」によって人間は年をとらないのかもしれません。

「近ごろの若い者はなっとらん」などとグチを言っても何も始まりませんし、何も変わりません。
逆にトーマス・パーに比べれば中高年の方々もまだまだ「近ごろの若い者」なのです。
私はみなさんにもトーマス・パーのように仕事や仕事以外のことに対して気力を充実して、健康で長生きされることをお勧めします。
ぜひ、今一度気力を振り絞って、パワーを充実しましょう。

ちなみにトーマス・パーにちなんで、長生きのお酒として生まれたのが、スコッチウィスキーの銘酒「オールド・パー」です。
日本には150年程前に岩倉具視が欧米視察のお土産に持ち帰ったとされています。
もし、ウィスキーが好きな方でしたら、トーマス・パーの長寿にあやかって「オールド・パー」を飲んでみてはいかがでしょうか。

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第32回『欲求不満のしくみ』

みなさん、こんにちは。株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。今回は「欲求不満」について勉強していただきます。

何かをしたいという願いを「欲求」といいます。人間は常に欲求を持ち続ける生き物ですが、人間はある段階の欲求が満たされると、次の欲求を求めるようになります。アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローは欲求を五段階に分け、人はそれぞれ下位の欲求が満たされると、その上の欲求の充足を目指すという欲求段階説を唱えました。次の話は「欲求には段階がある」といういい例です。

アメリカである人が本を出しました。その題名は「誰でも美しくなれる」でした。ところがさっぱり売れません。返品の山です。そこで考え直して、表紙を取り替え、題名を「あなただけが美しくなれる」にしました。内容はまったく同じです。そうしたら今度はあっという間に売り切れてしまったそうです。

「みんなと一緒がいい」という欲求が満たされると、今度は「みんなと差をつけたい」という欲求が生まれるのです。だから、人間は次から次へと欲求を持ち続けることになるのです。次々と自分の欲求が満たされればいいのですが、そうはいかないと「欲求不満(フラストレーション)」になります。欲求不満は人間のこころに様々な影響を与えます。

欲求不満を押し殺して優等生を続け、その結果「こころの病」になってしまうことがあります(これを「過剰適応」といいます)。逆に、欲求を満たすためにモノを盗んだり、ストーカー行為をしたりする場合もあります(これを「不適応行動」といいます)。また、欲求不満を弱めるために「上司が悪い」「会社が悪い」「世の中が悪い」などと悪口を言って、こころの安定を保とうとする心理的作用が働いたりもします(これを「防衛機制」といいます)。

いずれにしても、人間の欲求不満を解消するのはとても難しく、今でも各界で研究が進んでいます。最後に、「欲求不満」という心理の難しさをあらわしたユダヤの笑い話をお伝えします。みなさんはこれを聞いてどう思われますか。

A君とB君が一緒に食事をとった。二人とも仔牛のカツレツを注文した。ボーイが一つの皿に、大きなカツレツと小さなカツレツをのせてきた。「取って下さい」とB君がすすめた。「お先にどうぞ」とA君が言った。長いこと譲り合ったあげく、B君が先に取ることになり、大きなカツレツを自分の皿に取った。当然A君は小さいほうを食べた。食べ終わるとA君は、腹をすえかねたように言った。「はっきり言って、B君、私が先に取るとしたら、小さいほうにしたでしょうね」。B君は、訳が分からないというように、A君の顔を見つめた。「じゃ、なぜ文句をいうのですか。あなたはお望みどおり、小さいほうを取ったわけじゃありませんか?」。

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第31回『仕事量=ストレス量ではない』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は「ストレッサー(=ストレスの原因)」について勉強していただきます。
これは、ある30代後半の男性のお話です。

彼は若い頃から大型トラックの運転手をしていました。
しかし、最近体力の衰えを感じるようになってきました。
そして、度重なる長時間の運転と重い荷物の運搬により、若い頃には感じなかった仕事でのストレスを感じるようになっていました。
そこで、とうとうそのストレスに耐え切れなくなり、彼はバスの運転手に転職しました。

バスの運転手であれば、規則的な勤務になり、重い荷物も運ばなくてもよくなるのでストレスから開放されると思ったのです。
しかし、彼は1ヶ月も経たないうちにトラックの運転手に戻ってしまいました。
「トラックの運転手よりバスの運転手の方がよっぽど辛くてストレスがたまる」というのです。
理由を聞くと、「だって、トラックの荷物はしゃべらないけど、バスの乗客はしゃべってくるから・・・」だそうです。

ストレスの原因のことを「ストレッサー」といいます。
仕事のストレッサーには暑さ・寒さ・騒音などの物理的ストレッサーと病気・ケガ・疲労などの生理的ストレッサー、人間関係などの精神的ストレッサーがあります。
それぞれのストレッサーによるストレスの感じ方は人によって違います。
特に仕事の精神的ストレッサーには幅広い個人差があります。
仕事で人と話すことに強いストレスを感じる人もいれば、誰ともしゃべらずに一人で一日中事務仕事をすることにストレスを感じる人もいるのです。

大切なことは「仕事量=ストレス量ではない」ということです。
仕事量が多くて、物理的に、生理的に苦痛を感じる仕事でも、職場の人間関係がうまくいっていればストレスを感じずに仕事ができるのです。
職場での精神的ストレッサーを感じずに快適に仕事するために、普段から職場の人間関係をうまく保っていくことに心がけるとともに、自身のストレス解消法を身につけるようにして、心身ともに健康な会社生活を送りましょう。

「目(視覚)を優先する人」に対して「どこを見てるんですか」、「ピントがずれてる」など。
「耳(聴覚)を優先する人」に対して「みんなの評判が悪いよ」、「くどいこと言わせるなよ」など。

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第30回『相手の心理的クセを見抜く』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回も職場の人間関係ストレスを軽減するために自分の「コミュニケーション力をアップする」具体的方法についてお話しします。

まずは、頭の中に「カミナリ」をイメージしてください。
私たち人間は物事をイメージするときには3つのタイプに分かれます。
「目(視覚)を優先する人」・・・稲妻やピカッという光をイメージ
「耳(聴覚)を優先する人」・・・ゴロゴロという音をイメージ
「体(触覚)を優先する人」・・・カミナリの振動や恐怖をイメージ

人間は3つの感覚(目・耳・体)を使って物事を考えたり、行動をしますが、それぞれの人間には癖(クセ)があり、この3つのどれかを優先して考えたり行動したりするのです。
人とうまくコミュニケーションをとっていこうと考えるのであれば、この3つのタイプをよく理解して、相手に合わせた会話をしていくことです。

たとえば、相手が「目を優先する人」であれば、相手をほめる時に「目の付け所がいいですね」や「一目でわかります」などを使います。
同様に相手が「耳を優先する人」であれば、「いい響きですね」や「ため息が出るほど似合います」を使います。
「体を優先する人」であれば、「ツボを押さえていますね」や「ピッタリです」を使います。

逆に、相手を叱ったり批判をする時には相手が優先する感覚(目・耳・体)と同じ言葉を使ってはいけません。
相手が一番敏感な感覚を批判する言葉を使うと、相手の感情を刺激し、それ以降うまくコミュニケーションがとれなくなるのです。

「目(視覚)を優先する人」に対して「どこを見てるんですか」、「ピントがずれてる」など。
「耳(聴覚)を優先する人」に対して「みんなの評判が悪いよ」、「くどいこと言わせるなよ」など。
「体(触覚)を優先する人」に対して「やることがちぐはぐだね」、「しっくりこないな」など。
相手を批判するときは、必ず相手の優先する感覚と違う言葉を使ってください。

問題は相手が3つのタイプのうちどのタイプなのか見分けることですが、相手がどの感覚を優先するかは普段の会話の中から読み取ってください。
相手の心理的クセを見抜いてコミュニケーションをとることで、相手とのすれ違いを少なくすることが出来ます。
一度お試しください。

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第29回『くり返しで相手の話を聴く』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回も職場の人間関係ストレスを軽減するために自分の「コミュニケーション力をアップする」具体的方法についてお話しします。

会話はよく「言葉のキャッチボール」と言われますが、「話す」と「聴く」を連続して行なうことです。
前回お話した「Iメッセージ」は話す技術でしたが、今回は聴く技術を勉強しましょう。
話を聴く技術として重要であるのが「くり返し」という技術です。
別名「オウム返し」ともいわれます。
つまり、オウムのように相手の言ったことを鏡に映したようにそのまま返してあげるという言葉の技術です。

たとえば、みなさんが職場の一番仲のいい同僚に「私、この仕事を辞めようと思うんだけど」と言われたら、なんて答えますか。
「何でそんなこと言うの!」「今仕事辞めても他にいい就職先ないよ」「自分で決めたんだからいいんじゃない」などと答えていませんか。
これらはいずれも相手の気持ちを受け入れずに意見や反論やアドバイスをしていて、相手が次に話すことができなくなる悪い例です。
正解は「仕事を辞めようと思っているんだ」です。
相手の言った言葉をそのまま返すのです。
この「くり返し」を使うと、相手は自分の言ったことが「受け入れられた」という気持ちになり、次から次へと言葉が出てくるようになって、気持ちよく会話ができるようになります。
そして、先ほどの会話は「くり返し」を使うことによって、こうやって続いていくでしょう。

同 僚「だって、この前もミスしてお客様に怒られてしまって」
あなた「そう、お客様に怒られたんだ」
同 僚「それで自信なくしちゃって・・・」
あなた「自信なくしちゃったんだね・・・」

話を聴くときの基本姿勢は相手に共感することです。
共感とは「あなたの気持ち、私にもわかる」という気持ちになることです。
共感ができないと、相手の話を最後まで聴かずに「そんなことはありません!」と反論したり、相手が求めてもいない意見やアドバイスをしてしまったり、相手の話が長くなると「うわの空」で聴いてしまったり、と相手の信頼感を失ってしまうような対応をしてしまうことになります。

このように、みなさんも「くり返し」プラス共感の気持ちを持って相手の話を聴いてみてください。
きっと「あなたは聴き上手な人だね」と好感度も上がり、相手とのコミュニケーションが良くなると思いますよ。

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第28回『Iメッセージを使う』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回も職場の人間関係ストレスを軽減するために自分の「コミュニケーション力をアップする」具体的方法についてお話しします。

みなさんは仕事で忙しいときなど、ついつい感情的になって、「早くしなさい!」「どうしてそんなことするんだ!」などと相手に対して声を荒げることがあると思いますが、これがストレスの原因になることもあります。
また、このような伝え方によって相手との人間関係が悪くなっていく原因にもなります。

上記のような伝え方は、「(あなたは)早くしなさい!」「どうして(おまえは)そんなことするんだ!」など、主語が「あなたは」や「おまえは」になるため「YOUメッセージ(ユーメッセージ)」と呼ばれています。
YOUメッセージは非難・評価・説教・指示など、「相手をやっつける伝え方」に使われます。
主語を「YOU」にすることで、相手や状況について事実はどうあれ「YOUのせいで私は不快になっている」ということを感情的に伝えています。
それを受けた相手は萎縮したり怒ったりと気分を害すことになり、お互いに嫌な思いをすることになります。

一方、「私は」を主語にすると相手やその時の状況について「自分はどう感じているか」を正直に相手に伝えられます。
そして、言われた相手は「責められた」という感情を抱かずに、素直にそのことを認めやすくなります。このような伝え方を「Iメッセージ(アイメッセージ)」といいます。

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「早くしなさい!」→「私は急いでいるので、何とかなりませんか」
「この仕事やって!」→「この仕事やってくれると、私は助かるな」
「どうしてそんなことするんだ!」→「そんなことするなんて、私は悲しいよ」
「今何時だと思ってるんだ!」→「帰ってこないから、私は心配したんだよ」
「タバコ吸うのをやめてください!」→「タバコの煙で私は気分が悪いです」
+++++++++++++++++++++++++

Iメッセージを使えば、相手が行動することによって「私」がどう感じるのかを言葉で表現するだけになり、相手が自主性を失わず「私はあなたを認めている」という承認に結びつくのです。
また、Iメッセージを使って自分の気持ちを素直に伝えれば、相手には「その気持ちに何とか応えよう」という心理が働き、自分から相手の言葉に従おうとするのです。
その結果、相手とのコミュニケーションが良くなり、仕事もやりやすくなると思います。
みなさんも職場の人や家族に対して積極的にIメッセージを使ってみてください。

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第27回『相手の名前を呼ぶ』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回も職場の人間関係ストレスを軽減するために自分の「コミュニケーション力をアップする」具体的方法についてお話しします。

私が企業のコミュニケーション研修で行うグループワークで「私とあなた」というワークがあります。
まずは全員が胸にネームバッチを付けてもらいます。
できればニックネームがいいでしょう。
5~8名くらいで輪になって、起点の一人が「私キティ、あなたミッフィーさん」と自分のニックネームと左隣の人のニックネームを呼びます。
次に、左隣の人は「キティさんありがとう、私ミッフィー、あなたスヌーピーさん」と左隣の人につないで時計回りで回していきます。
2周ほどしたら今度は逆周りにします。ワークが終わってからグループで気づいたことを話し合ってもらうと、多くの人が「名前を呼ばれると気持ちがいい」「名前を呼ぶことは重要だ」ということに気づきます。

みなさんは人と会話をするときに相手の名前を呼んでいますか。
名前を呼ぶことに気をつけるだけで相手とのコミュニケーションや人間関係が変わってきます。
また、名前を上手に使って人の心を動かした面白い例として、新田次郎の小説「富士山頂」に次のような話が載っています。

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富士山に気象観測レーダーを建設している時、工事の進行が遅れてしまった。
このまま では予定された期日に間に合わなくなると考えた現場の責任者は、上司に「作業員全員 の名前を観測塔の壁の銘板に刻んでください」と進言した。
上司がこれを認め、自分たち の名前が永久に残ると知った作業員たちは、俄然やる気に燃え、予定どおりにレーダー は完成したという。
+++++++++++++++++++++++++

自分の名前が記憶されるということが、どれほど大きな動機づけになるかがこのエピソードによく表われています。
人の名前は、単なる固有名詞ではなく、その人の人間的要素であり人格なのです。
だから、相手の名前を呼ぶことは相手の喜びと感動を生み出す一方で、相手に対する重要感を表現し、相手の行動や言動に責任感を持たせることにつながります。
つまり、名前を呼ぶということを上手に使うことによって、相手の行動や言動をコントロールすることができ、良い人間関係を築いていくことができるのです。

人間関係で大切なことは、人に認められたいと思うなら、まずは相手を認めてあげるということです。
みなさんもぜひ相手の名前を呼ぶことにチャレンジしてみてください。
きっと周りの人との人間関係がよくなって、今よりストレスが少ない生活を送ることができますよ。

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第25回『相手との共通点を見つける』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回からは、職場の人間関係ストレスを軽減するために自分の「コミュニケーション力をアップする」具体的方法についてお話しします。

さて、みなさんは休日に宿泊旅行に行って、地方の旅館やホテルで初めて会った人と会話したときにこんな経験をしたことはありませんか。

あなた「今日はどちらからお見えになったんですか」
相 手「東京です」
あなた「私も東京です。東京のどちらにお住まいですか」
相 手「目黒区です」
あなた「え~、私も目黒区ですよ~。目黒区のどこですか」
相 手「祐天寺です」
あなた「私も以前住んでいました。駅前のカレー屋よく行きましたよ」
相 手「私もいつもそのカレー屋に行きますよ!」 あなた「そうですか。奇遇ですね~」・・・

こんなことがあるとうれしいですよね。
今までまったく会ったことがないのに、相手の人との間に共通点が見つかると親近感がわきますよね。

人間は共通点が見つかると相手との間に「信頼感(=ラポール)」ができあがります。
良い人間関係を築いていくには、この信頼感をいかにたくさん築いていくかということが重要です。
人間は相手との共通点が見つかると1つずつ信頼感ができあがって、それが積み重なっていくのです。
だから、相手との共通点を見つけてそれを相手との会話で共有化していくことが職場の人や友達とうまくコミュニケーションをとっていくコツなのです。

みなさんも職場で人間関係がうまくいっていない人がいるのであれば、その人をよく観察してください。
そして、その人の持ち物や行動で自分と共通するものがあれば「私も持っています」「私もいつもそうします」と言ってあげてください。
また、友達と仲良くなりたいのであれば、その人の趣味や好きな食べ物を聞き出して「私もそれが好きです」と言ってみてください。

このように、職場の人や友達とのコミュニケーションをうまく行なっていくには、相手との共通点を見つけて、それをネタに相手と会話をしていくことが重要です。
できるだけ多くの共通点がみつかれば人間関係が良くなり、ストレスも必ず少なくなってくるはずです。
ぜひお試しください。

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第24回『コミュニケーション力を高める』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回はストレス耐性(メンタルタフネス)を高めるために、「職場の人間関係ストレスを軽減する方法」をみなさんと一緒に勉強していきたいと思います。
まずは職場の人間関係ストレスを軽減するために自分の「コミュニケーション力を高める」重要性をお話しします。

各種アンケートによると、職場のストレスで一番大きいものの1つが人間関係ストレスです。
たとえば「上司との人間関係がうまくいっていない」や「お客様とうまくいかない」などの悩みを持っている人はいませんか。いくら悩んでも、悩んでいるだけでは問題は解決しません。
また、上司やお客様などに対して「相手に変わってもらいたい」と思ってもなかなか変わってもらえません。
職場の人間関係を良くしてストレスを少なくしていくためには、自分から相手との関わり方を変えることが必要です。

そのためには「コミュニケーション力」を身につけることです。
「コミュニケーション力」といってもコミュニケーションは能力や知識ではありません。
みなさんも小学校や中学校でコミュニケーションという授業はなかったと思います。
コミュニケーションはみなさんが「オギャー」と生まれた赤ちゃんのときから体で覚えてきたことです。
だから、コミュニケーションはみなさんが意識して、行動することによって誰でも変えることができるのです。

また、コミュニケーションを変えるにはちょっとした意識や行動を変えることによってできることも覚えておいてください。
たとえば、みなさんは職場の人や家族と一緒に居酒屋などで夜食事をすることがあると思いますが、そのとき「生ビール」を頼みますか、それとも「瓶ビール」を頼みますか。私は迷わず「瓶ビール」を頼みます。
「生ビール」は最初の乾杯だけしか周りの人とコミュニケーションが取れませんが、「瓶ビール」であれば常に注いでもらえるし、お酒が飲めない人ともコミュニケーションが取れるようになります。

このように、自分の意識や行動をちょっと変えることで相手との関わり方を変えることができるのです。
それを結果的に「コミュニケーション力」をいうのではないでしょうか。自分の「コミュニケーション力」を高めることによって、相手との人間関係は間違いなく変わります。
人間関係が良くなれば、自分のストレスが軽減される上、相手のストレスも少なくなるでしょう。
それがまた良い人間関係をつくるというプラスのスパイラルが発生し、みなさんのストレスはますます少なくなっていくでしょう。

次回からは具体的に「コミュニケーション力を高める」方法をお話します。お楽しみに!

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第23回『笑って免疫力を高めよう』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は体の免疫力を高め、同時にストレス耐性(メンタルタフネス)を高めていくために、「笑う」ということがいかに重要であるかについてお話しします。

日本人の死亡原因の約30%はガンだそうです。
年間に30万人以上の人がガンで亡くなっています。
ところで、ガンになった人だけでなく、健康な人間でも毎日かなりの数のガン細胞が体内にできているそうです。
ただ、普通の人にはナチュラルキラー細胞(NK細胞)というガン細胞をやっつけてくれる細胞が働くので、ガンにはならずにすんでいるのだそうです。
このナチュラルキラー細胞をはじめ、人間が持っている「病原菌をやっつけてくれる力」は「免疫力」と呼ばれています。
体の中にウィルスなどの外敵が入ってきたときに活躍するもので、これの活性が弱いと風邪を引きやすいとか、病気になりやすいといわれています。

その免疫力を高めるのに今脚光を浴びているのが「笑い」です。
笑うとナチュラルキラー細胞が活性化し、免疫力が高まります。
岡山県倉敷市の医師で心理学博士でもある伊丹仁朗先生は「笑い」がまだまだ医学的に解明されていなかった時代に「笑い」を医学療法の1つとして取り入れました。
伊丹氏は「笑い」が人体にとってどのような効果があるのかを調べるために、1992年に以下のような実験を行いました。

実験の内容というのは吉本興業の笑いのメッカである大阪の「なんばグランド花月」に19人のボランティアを募り、漫才・漫談・吉本新喜劇を3時間観て、思い切り笑ってもらい、その直前と直後で血液中のナチュラルキラー細胞の量を調べるというものでした。
この実験の結果、19人中14人のナチュラルキラー細胞の値が増えました。
つまり、笑うことでナチュラルキラー細胞の活性が上昇し、ガンに対する抵抗力が高まったのです。

このように、私たちが心身ともに健康に生活していくためには「笑い」がとても重要です。
当然、ストレスを軽減するためにも「笑い」は大切です。「笑い」には心にたまった感情を吐き出すことによってスッキリするという「カタルシス効果」があるほか、笑うことによってからだの筋肉が緩み、それが同時にこころの緊張をほぐすというリラクセーション効果もあるといわれています。
また、笑うことにより呼吸が活発になり、普段使わない肺の部分まで空気を入れ替えることができ、老廃物を体の外に排出してくれます。

よく笑っている人が健康なのは「健康だから笑っていられる」のではなく、「笑っているから健康」なのです。みなさんもこれからは「笑い」を常に心がけて、体の免疫力を高めるトレーニングを続けてみてください。
職場など大声で笑えないときは「笑顔」だけでも十分です。
職場の仲間に「ニコッ」と笑顔で微笑むと職場の雰囲気が和み、良い人間関係をつくるキッカケになると思いますよ。

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第22回『あなたはネバネバ人間?ベキベキ人間?』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレスをためやすい思考パターンから脱出することでストレス耐性(メンタルタフネス)を高めていく方法をご紹介します。

「今日はこれをしなければ」「明日はあれもやらなくては」・・・。
あなたはそんな「~ねばならない」の思考パターンにしばられていませんか。
毎日「ねば、ねば」ばかりでは心の余裕が失われてしまいます。
また、「よい主婦はこうあるべき」「優秀なサラリーマンはこんな行動をするべき」という勝手な「決め付け」をしていませんか。
いつも「べき、べき」ばかりでは、周りの人とうまくコミュニケーションがとれなくなります。

こういう人たちのことを「ネバネバ人間」「ベキベキ人間」と呼びます。がんばりすぎて体調を崩すような人には、このような「ネバネバ人間」「ベキベキ人間」が多いものです。
「~ねばならない」「~するべき」という意識に振り回されて仕事を抱え込み、がんばりすぎた結果、エネルギーを使い果たして心がパンクしてしまうのです。

あなたは「ネバネバ人間」になっていませんか、それとも「ベキベキ人間」になっていませんか。もしそうであれば、あなたは仕事をがんばりすぎるタイプの人です。
考え方を少し変えてみましょう。
思考パターンを変えることによってがんばりすぎを防止し、心の病を予防することができます。

そもそも「~ねばならない」「~するべき」という考え方は他人の目や世間の価値観を意識した発想です。
世間の目を意識し、他人に合わせているあまり「自分」という存在が抜け落ちてしまっているのです。
世間や他人のものさしでなく「自分のものさし」でものごとを考えていれば「~ねばならない」「~するべき」ではなく、「~しよう」「~したい」といった自分主体の思考パターンになってくるはずです。

人から押し付けられたように「~ねばならない」「~するべき」と考えるのではなく、「自分がやりたいからやってみよう」「やってみたらおもしろそう」と考えれば仕事も楽しくなるはずです。
ストレスをためないためにも、「ねば、ねば」「べき、べき」というネガティブな思考パターンを捨てて、「~しよう」「~したい」というポジティブな考え方で、毎日楽しく仕事をしましょう。

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第21回『ストレス日記』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレス耐性(メンタルタフネス)を高めていく方法として「ストレス日記」をご紹介します。

「ストレス日記」のやり方は簡単です。
何か嫌なことが発生したとき、ネガティブなつぶやきや愚痴をその日のうちに日記に書き込みます。
事実(たとえばミスをして上司におこられた)を簡単に記述して、そのときのマイナスの気持ちを(最高に耐え難い時を100点満点として)何点ぐらいかを記載しておきます。
たとえば「悲しみ95点、怒り90点」というように記録しておくのです。
そして、数日経ってから、この日記を見直してみます。

大抵は振り返ってみれば大袈裟であったり、悲観的になりすぎていた自分を発見できます。
そして、その自らの感情や考え方を見直した上で、点数をあらためて「悲しみは70点、怒りは50点」などと付け直して記入してみます。
他人になったつもりで、その日記を書いた自分の考え方を客観的に見直してみるのです。
それにより、「自分は実はこんな風にとらえていたんだ」「気づかなかったけど、そういう理由であの一言に過敏に反応しちゃったんだな~」など、いろいろなストレスに対する自分の考え方のクセや偏りに気づくでしょう。

このような日記を継続することによって、ストレスとなる要因やショックな出来事も事前に頭の中で受け止めるトレーニングができます。
そして、喜怒哀楽のパターンを自分で客観的にとらえて、ストレスにならないような振り分けを頭の中で行って、事態により冷静に対処できる「思考のクセ」を身に付けることができるようになるのです。
個人のストレス耐性(メンタルタフネス)を高めるにはとても効果的な方法です。

この方法は専門的には「認知行動療法」といって、うつ病の治療などにも使われています。
たとえば、仕事に熱中するタイプの人が仕事をがんばりすぎてうつ病になったとします。
その人が薬物療法と休養により元気になって職場復帰をしても、また仕事に熱中してがんばりすぎてしまうと、うつ病が再発する可能性があります。
そこで、数回のカウンセリングを行なうことによって、本人に「仕事はがんばらなくてもいいんだ」という思考のクセをつけさせる治療法が「認知行動療法」です。

とにかく、日記を書くことで自分のこころにたまっていた感情を吐き出すことができて気分がスッキリする効果と、それに加えて自分の考え方の悪いクセを直すことができる効果があるのです。
最近は個人でブログを開設して日記代わりにしている人や「ツイッター」でつぶやきをしているも多いでしょうが、それで代用していただいても結構です。
ぜひ「ストレス日記」をお試しください。

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第20回『長生きする秘訣は相談できる友人をつくること』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回からは具体的なストレス耐性(メンタルタフネス)を高めていく方法をご紹介していきます。
まずは、私と同じ日本メンタルヘルス協会の認定カウンセラーである「ひすいこたろう氏」から聞いたお話をご紹介します。

アメリカの実験で、とっても興味深い研究結果があります。
早死にするタイプと長生きするタイプ。
この違いをわけるものは何か。
7000人以上の人を対象に9年間も追跡調査をしたそうです。
喫煙量、飲酒量、仕事ぶり、社会的地位、経済状況、人間関係など、本当に細かく徹底的に。
すると、意外な真実にたどりついたのです。
「タバコやお酒は寿命に影響してくるだろう」という当初の予想が外れていることが、まずわかったそうです。
無関係ではないにしろ、それほど大きな影響を持っていなかったのです。
では仕事ぶり?社会的地位?経済状況?
しかし、どれも決定的な要因ではなかったそうです。
そして突き止めたのです。寿命の長い人たちのたった一つの共通点を。
なんと、それは「友人の数」だったそうです。
友人の数が少ないほど、病気になりやすいことがわかったそうです。
分かち合える友人と過ごす時間が、ストレスを大幅に緩和してくれるのでしょうね。

以上が、ひすいさんの著書に載っているお話です。
つまり、長生きする人たちの共通点は「相談できる友人が多い」ということなのです。
友人に相談することによりストレスの解消ができるのはもちろん、「いつでも相談できるんだ」という安心感がストレスの軽減につながると考えられます。
この他にも、相談をするクセをつけることによってストレスのコントロールが可能になり、よりストレス耐性が高まることになります。

あなたにはいつでも相談できる友人はいますか?
以前に第5回「ウィーク・タイズの相談相手をつくろう」のキティのメンタルコラムの中で、自分の職場や家庭とは違う世界に身を置く友人、いつも会っているわけではないのに不思議と信頼できる友人をできるだけ多くつくってくださいとお願いしました。
そのような友人をどれだけたくさん持てるかで、これからの人生のストレスは大きく変わってくることもお話ししました。

友人をつくるコツは「縁(えん)」を大切にすることです。
「袖ふれあうも他生の縁」といいますが、3種類の人がいて、「袖がふれても縁と感じない人」、「袖がふれて縁と感じる人」、そして「袖がふれなくとも縁と感じる人」だそうです。
ぜひ「袖がふれなくとも縁と感じる人」になってください。
私の知っている研修講師の人は新幹線に乗ると、席に座るときに必ず相手の足を踏んだり小銭をばらまいたりして「すみません」と謝って、隣の席の人と「縁」をつくるそうです。
「縁」は自分からつくるものです。
そんな信念を持っていれば、次々と相談できる友人が見つかると思います。
みなさんもまずは知り合った人の足を踏むことからスタートしてみてはどうでしょうか。

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第19回『周りの人にストレスを与える人の特徴』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、前回「ストレスのたまりにくい人」は「周りの人にストレスを与える人」になっているというお話をさせていただきましたが、今回はその続きのお話をします。

以前、「ストレスは人によって感じ方が違う」というお話をさせていただきました。
つまり、みなさんの周りにはストレスのたまりやすい人もいればストレスのたまりにくい人もいます。
その中で、みなさんにケアしていただきたいのはストレスのたまりやすい人たちです。
その人が心の病にならないように、その人たちから相談を受けたり、一緒にストレスの解消をしてあげたりしていただきたいのです。
ただ、ストレスのたまりにくい人たちにも注意が必要です。
なぜなら、ストレスのたまりにくい人たちがストレスのたまりやすい人に対してストレスを与えている可能性が高いからです。

ストレスのたまりにくい人がなぜ周りの人にストレスを与えるのか。
前回お話したように、ストレスのたまりにくい人は自分の視点を持っている人(自分から見た方向でEを書く人)で、自己表現がしっかりできる人です。
でも、言い方をかえると他人のことあまり考えずに自己表現をしすぎる傾向があるのです。
そのため、いくらみなさんがストレスのたまりやすい人のケアを行なっても、その人の周りにストレスを与える人が存在すると、ストレスのたまりやすい人のストレスは少なくなっていきません。

みなさんの周りにも職場であなた自身にストレスを与えている人はいませんか?それは誰ですか?あなたの上司ですか?では、その人はどんな場面であなたにストレスを与えていますか?
人はどんなときに相手にストレスを与えるのかというと、それは主に会話をするときです。
では、どんな会話が相手にストレスを与えるのでしょう。
周りの人にストレスを与える人の一番の会話の特徴は「しゃべりすぎ」です。
みなさんの周りにもいませんか…こちらが一言しゃべると、十言ぐらい返してこないと話が終わらない人。
このような人と会話をすると、こちらはしゃべりたくてもしゃべることができなくなり、ストレスを感じるのです。
それが職場で毎日続くと、だんだんストレスがたまってくるのです。
これが周りの人にストレスを与える人の特徴です。

あなた自身がしゃべりすぎの人を注意して直すことができなくても、今お話したことを理解するだけでもストレス耐性(メンタルタフネス)は高まります。
みなさんの周りでストレスを与える人が今度あなた自身に会話でストレスを与えてきたら「あ~、これがストレスを与えるってことなんだ…フフフ」と笑い飛ばしてみましょう。
人間は物事の受け止め方を変えるだけでストレスに強くなれます。
常に自分にストレスを与える人を笑い飛ばすことができれば自分の体にはストレスはたまりにくくなります。
まずはこれを実行することをストレス耐性を高める第一歩にしてみてください。

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第18回『前回の心理テストの解説をします』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
前回の心理テストはやっていただけましたか。
前回の「キティのメンタルコラム」を読んでいない人のために、もう一度お話しすると、

自分のおでこに指でアルファベットの「E」の文字を書いて、相手に見てもらってください。
ちゃんとした「E」が書けているかどうか教えてもらってください。

相手から見て「E」と読める方向で書いた人は「ストレスがたまりやすい人」、相手から見て「ヨ」と読める方向(反対のE)で書いた人は「ストレスがたまりにくい人」です。

さて、今回はこの心理テストの解説をしてみたいと思います。
この心理テストを行うと、相手から見て「E」と読める方向で書いた人と相手から見て「ヨ」と読める方向で書いた人が大体半分ずつに分かれます。
家族4人で行うと2対2に分かれるようにできているテストなのです。

では、どうして相手から見て「E」と読める方向で書いた人は「ストレスがたまりやすい人」で、相手から見て「ヨ」と読める方向で書いた人が「ストレスがたまりにくい人」になるのか。
それにはちゃんとした根拠があります。
まず、相手から見て「E」と読める方向で書いた人は、いつも「人から見て何が正しいのか」という他人からの視点で物事を考えています。
つまり、その人は「私は人から正しく思われているか」と、いつも人の目を気にしているので「ストレスがたまりやすい人」なのです。
だから無意識のうちに人から見て正しいものを見せようとして、相手から見て「E」と読めるように書くのです。

一方、相手から見て「ヨ」と読める方向で書いた人は、反対に書いたからといって別におかしいわけではありません。
人から見て反対に書いたということは、その人は自分のほうから見て正しく読める「E」を無意識のうちに書いているのです。
つまり、その人は考え方の視点が自分にある人で自己表現がちゃんとできるすばらしい人なのです。
だから、自分をしっかり持っているから「ストレスがたまりにくい人」なのです。

さて、この心理テストで最大の注意点は「ストレスがたまりにくい人」という結果が出た人は決して安心してはいけないということです。
「よかった、私ストレスがたまりにくい人だった」と一瞬思いませんでしたか。
ダメですよ。
なぜなら、「ストレスのたまりにくい人」は「周りの人にストレスを与える人」になっているのです。

この続きは次回にお話します。

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第17回『あなたはストレスのたまりやすい人?』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
「キティのメンタルコラム」もおかげさまで2年目に入りました。
引き続きよろしくお願いします。
今回からはうつ病などの心の病にかかることを予防するために、みなさんのストレス耐性(メンタルタフネス)を高めていくいろいろな方法についてお話していきたいと思います。

うつ病などの心の病にかかることを予防するために、普段からたまったストレスを解消していくことは大切です。
しかし、もっと大切なことは多少ストレスがたまっても心の病にかからない丈夫な体をつくりあげることです。
つまり、ストレスに対する抵抗力といわれるストレス耐性(メンタルタフネス)を高めていくことです。
ストレスは人によって感じ方が違い、特にストレスを感じやすい人やたまりやすい人はストレス耐性を高めていくことが心の病の予防のために重要です。

まず今回は、みなさんがストレスのたまりやすい人なのかたまりにくい人なのかを調べてみたいと思います。
その人がストレスのたまりやすい人かたまりにくい人かが一発でわかる心理テストがあります。
それをみなさんにやっていただきたいと思います。
今から私が言うことをやっていただいて、誰か近くの人に見てもらってください。
その結果でみなさん自身がストレスのたまりやすい人かたまりにくい人がわかります。

自分のおでこに指でアルファベットの「E」の文字を書いて、相手に見てもらってください。
ちゃんとした「E」が書けているかどうか教えてもらってください。

相手から見て「E」と読める方向で書いた人は「ストレスがたまりやすい人」、相手から見て「ヨ」と読める方向(反対のE)で書いた人は「ストレスがたまりにくい人」です。
鏡に映してはダメですよ。
反対に映りますから。
必ず他の人に見てもらってください。
さて、なぜそうなるのか…。
この心理テストの解説は次回にお話しします。

<イラスト>

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第16回『フレッチャリズム』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は食事をよく噛むことによってストレスを解消できる「フレッチャリズム」についてお話しします。

昔、アメリカにホレス・フレッチャーという大富豪の青年実業家がいました。
お金はあり余っているものの体重は100キロを越える肥満体で、高血圧、肝臓病、糖尿病、痛風などの生活習慣病を抱え込み、常に肩こりや腹部膨満感、便秘や下痢、精神の不安定といった症状で悩んでいました。
持っていないのはガンくらいという「病気のデパート」であった彼は生命保険には加入を断られ、病院に行っても「もう手の施しようがない」と言われていました。

いろんな病院を訪ねましたが病状は好転せず自暴自棄になっていたところ、ある人から「よく噛めば、健康になれる」という話を聞き、早速実行することにしました。
まず、フレッチャーは食事の時に一口に50回以上噛むことを心がけました。
すると、長いこと忘れていた気持ちよい空腹感と食事に対する楽しみがわいてきました。
さらに不思議なことに、それまで好きだった肉、コーヒー、アルコールなどが欲しくなくなり、次第にパン、野菜、牛乳がおいしく感じられるようになったと言います。
そして驚いたことに、腹部膨満感や便秘、下痢などの胃腸の不快症状が改善され、食物の量も少なくて済むようになりました。

また、除々に体重も減り始めました。
体重減少とともに、血圧や糖尿もよくなり、痛風の発作も解消し、もちろん肩こりもなくなり、75キロの体重になった時、生命保険の審査も簡単にパスをし、完全な健康体になったのだそうです。
外見も以前よりずっと若々しくなり、動作も活発になり、心身ともに「若返り」を自覚したとのことです。
ここから「よく噛んで健康になる方法」を、「フレッチャリズム」と言い、欧米では健康法のひとつとして、今でも根強い人気があります。

「噛む」と唾液の分泌がよくなり、胃液や腸液の分泌もよくなり、消化・吸収の効率がよくなり、食物の栄養効率があがり、少食でも済むようになり、体重減少につながっていきます。
また、「よく噛む」と、唾液腺からパロチンというホルモンが分泌され、老化の予防・若返りの効果を促してくれることがわかっています。
さらに、「よく噛む」ことで、コレチストキニン(イライラを抑えて、気持ちを安定化する)などの分泌を促進し、ストレスの予防・改善に役立つこともわかっています。

このように、よく噛むことが病気を治し、若さの維持につながるという「フレッチャリズム」は一番てっとり早く簡単なストレス予防法です。
みなさんも、お金や手間のかかるストレス解消やリラクゼーション法をいくつも試すより、こんな身近なところで自分の「生活習慣を整える」ことによってストレス管理に努めてみてはどうでしょうか。

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第15回『ストレスのたまらない話し方』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は「ストレスのたまらない話し方」についてお話しします。

私たちは人と会話をするときに「言葉」を使います。
でも、あまり「言葉」に頼りすぎると、うまくコミュニケーションがとれない場合があります。
実は、人と会話をするときは「言葉」よりも声の調子や話し方、顔の表情、体の動きなどのほうが重要なのです。
今回はその中で「声の調子・話し方」を取り上げてみます。

日本語の発音は、基本的には「k,s,t」などの子音と「a,i,u」などの母音を組み合わせて発声します。
たとえば「報告」という言葉は「houkoku」となります。
ここで重要なことは、この言葉は子音に重点を置いて発声するか、母音に重点を置いて発声するかによって大きく2種類の発音になるということです。
子音に重点を置いて「HouKoKu」と発声する場合と母に重点を置いて「hOUkOkU」と発声する場合です。
子音に重点を置いて発声すると相手にはっきり聞こえ、ハキハキとした印象を相手に与えます。
母音に重点を置いて発声するとあまりキッチリと相手に伝わっていない印象になりますが、言葉がやわらかく感じます。
こうやって考えていくと「話し方」も2種類になります。

「報告書を出してください」という場合、「HouKoKuSHoWoDaSHiTeKuDaSai」と子音をはっきり発声する場合と「hOUkOkUshOwOdAshItEkUdAsAI」と母音を中心に発声する場合です。
子音をはっきり発声する場合は相手への指揮・命令や大事な伝達事項など、言葉ではっきりと伝えなければならない場合に適しています。
一方、表情やしぐさを加えて感情を交えながら話す場合や家族や恋人に話しかける場合は以心伝心で相手に伝わるので母音を中心に発声する伝え方が適しています。
この2つの話し方をうまく使い分けて人と会話をすることができれば相手とのコミュニケーションがうまくいくのですが、会話で言葉に頼りすぎる人はどうしても子音重点の話し方ばかりしてしまうのです。

もうここまでお話すれば結論はわかったと思いますが、子音に重点を置いた話し方ばかりしていると、人はストレスがたまってきます。
逆に、母音に重点を置いた話し方はストレスのたまらない話し方なのです。
上司との仕事のやりとりやお客様との仕事上の会話などオフィシャルなときは仕方がないですが、オフのときや友達や家族との会話ではぜひ母音に重点を置いた話し方を試してみてください。
人に物を頼むときも「お願いします!(oNeGaiSHiMaSu)」ばかりではなく、時にはやさしく「お願~い(OnEgAI)」と母音に重点を置いて伝えてみましょう。
きっと相手も理解してくれると思います。
なぜなら、母音に重点を置いた話し方はストレスのたまらない話し方であると同時に、相手にストレスを与えない話し方でもあるのです。

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第14回『あんがとノート』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレス解消法として「あんがとノート」をご紹介します。

「あんがとノート」は五木寛之さんの著書「人間の関係」の冒頭の項にある「鬱(うつ)からぬけだすための三冊のノート」に載っている日記帳のことです。

五木さんは今までの人生で3回の鬱状態を体験したそうです。
最初は40代の後半から50歳にさしかかった頃でした。
何をしても興味がわかない、何を見ても聞いても面白くない、という鬱な気分に襲われました。
ある時、ふと考えついて、1冊のノートをつくってみました。
「歓び(よろこび)ノート」という日記帳です。
1日のうち何か1つ、これはうれしかったという事を見つけて記録するのです。
かならず最後の1行は「うれしかった」と締めくくります。
例えば「今日はネクタイが1度でキレイに結べてうれしかった」とか、どんなつまらない事でもいいのです。
どんなに考えても浮かばない場合は、「今日一日、無事に過ごせてうれしかった」と書きます。
しばらく続けていたら不思議と鬱状態が消えていく気配があったそうです。

やがて、50代も過ぎ60歳をむかえました。
再び気分が晴れず鬱々とした日が続きました。
「歓びノート」を試しましたが、今度は成功しませんでした。
ふと、ひらめいて今度は「悲しみノート」を用意しました。
1日のうちで、もっとも悲しかった事を思い返して、最後の行は「悲しかった」で締めくくるのです。
しばらくして、自分の心が少しずつ揺れ動きはじめるのが感じられました。
「悲しかった」と締めくくることで、気持ちが解放されるような気配を感じるようになったそうです。
そして、よろこぶことと悲しむことは、両方とも心の大事な働きなのだと感じたそうです。

三度目の鬱は70歳を過ぎた頃でした。
今回は、人と会うのもおっくうでならないくらい相当な重症でした。
そんな時思いついたのが「あんがとノート」でした。
1日に1行、なにか「ありがたい」と感じた事をノートに書く、特別に何も無いときは「一日無事に過ごせてありがたい」と書きます。
1ヵ月もしないうちに雲が晴れるような気分になったそうです。

五木さんは鬱からぬけだすために、この三冊のノートをすすめています。
特に「あんがとノート」は究極の鬱からの脱出法だと彼は言っています。
「あんがとノート」を書きはじめてあらためて考えてみると、自分の周りはありがたいことばかりで、どれを書こうか迷ってしまったそうです。
「ありがたい」という態度は心の傷を癒すのに最も効果があると言われています。
あなたもストレス解消のために今から日記帳を買ってきて、「あんがとノート」を書いてみませんか。

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第13回『1/fゆらぎ』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレスの解消のため覚えていてほしい「1/fゆらぎ」というリズムをご紹介します。

「1/fゆらぎ」とは大自然のリズムのことで、脳機能研究所の社長である武者利光さんが研究された理論です。
ここでいう「ゆらぎ」とはゆれているということではありません。
ある物理的な量や質が変化する時、その量や質が平均的には一定の間隔を示しているように見えますが、正確に測定するとわずかなズレが出ていることがあります。
その変化は微妙で人為的なものではなく、完全に予測できないようなズレとなっています。
この予測できないようなズレが「1/fゆらぎ」であり、自然界をはじめ様々な場で観測されています。

たとえば、星の瞬きは決してコンピューターで測ったように等間隔ではありません。
打ち寄せる海の波にもズレがあります。
小川のせせらぎ、そよぐ風、鳥の鳴き声など、自然界の現象にはみな「1/fゆらぎ」を見ることができます。
そして、この不安定さが人に心地よさや安らぎや幸せを感じさせてくれるのです。

「1/fゆらぎ」が人間に心地よさや安らぎを与えてくれるのは、人間の生体リズムも「1/fゆらぎ」になっているからです。
私たちの心臓の心拍間隔も一定ではなく、ゆらいでいます。
体温の変化、呼吸数にもゆらぎがあります。人間の生体リズムは「1/fゆらぎ」を感知するとそれが生体リズムと共鳴し、共振します。
人間が本来持っているリズムと同調するものは心地よさを呼び、交感神経を刺激し、自律神経を調和します。
調和の取れた自律神経は血液の循環をよくし、気分を爽快にして活力を育ててくれます。

「1/fゆらぎ」のリズムを感じるためには自然の中に飛び込むことが一番です。
星の瞬き、打ち寄せる波、小川のせせらぎ、そよぐ風、鳥の鳴き声などを目で観たり耳で聴いたりすることで、こころも体もリラックスすることができます。
また、普段の生活の中で「1/fゆらぎ」を感じるためには、自分の生活や環境を「1/fゆらぎ」に合わせるとよいと言われます。
たとえば、私たちが使っている持ち物や環境に木の素材を取り入れることです。
実は、木目も等間隔ではない「1/fゆらぎ」の状態になっているのです。
木の素材を活かした家具や持ち物に囲まれているだけで心が安らぐでしょう。
その他にも、エアコンをやめて扇風機にする、夜の照明をろうそくにする、部屋に水墨画や浮世絵を飾ってみる、などがお勧めです。

また、私の一番のお勧めは休みの日にゆっくりと電車に乗ることです。
別に目的がなくても一日乗っているだけでいいのです。
実は、電車のゆれも「1/fゆらぎ」なのです。
みなさんも電車に乗るとすぐに眠くなる経験をしていますよね。
きっと、あの「ガタン、ゴトン」という「1/fゆらぎ」のリズムがみなさんに癒しを与えてくれますよ。

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第12回『ストレス解消法~森林セラピー~』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレス解消法として「森林セラピー」をご紹介します。

「森林セラピー」は日本ではあまり聞きなれない言葉ですが、ヨーロッパでは長い歴史を持つ伝統のある健康予防対策です。
森林セラピーは青々と茂った森の中での散策やエクササイズアロマテラピー、健康的な食事を楽しむことで心身ともにリフレッシュというストレス解消法です。
森林セラピーが生まれたドイツでは、3年に1回、最大3週間の休暇をとって森林で保養するという制度があり、その保養に健康保険が適用されます。
日本では2004年に森林セラピー研究会が発足され、森林が人体に及ぼす効果が科学的に実証されています。
国民の健康増進や豊かな森づくりのために現在、全国に38箇所(2009年6月現在)の「森林セラピー基地」と「セラピ-ロード」が認定され、認定されたセラピー基地・ロードでは具体的にヒトの身体に様々な効果が実証されています。(特定非営利活動法人 森林セラピーソサイエティHP http://www.fo-society.jp/

人類の誕生からずいぶん長い間、人間は森の中で生活をしてきました。
現代の人工的な環境での生活は本来の人間の生活とは違い、人間に大変なストレスを与えます。
森林セラピーはこのような環境からのストレスを改善するという点からも大きな効果を持っており、人々のこころを癒すといわれています。
こころに癒しを与える「森の力」を受け入れる方法として、最も基本的なやり方は「五感」を働かせることです。
森の中で耳や目、鼻、手足、味覚等の五感のアンテナを研ぎ澄ませて木々の息吹や風のざわめきを感じ、その中でいちばん自分に合ったリラックス法を探してみましょう。

聴く:
一見静かな森の中でも、木立の葉が風に揺れる音や小鳥のさえずり、水の流れる音などが絶え間なく響き続けています。
ささやかなこれらの音を聞くことによって、人間の体では血圧の低下や脳活動の鎮静化などの効果が起こることがわかっています。

触る:
手のひらや足の裏で木の葉や木の幹に直接触れてみましょう。
人工的な素材ではなく、自然由来のものに触れることで、よりくつろいだ感覚や心地よさを感じることができます。

見る:
森の風景を見ることで体が受けるリラックス効果はとても大きなものです。
ただ森の緑を眺めるだけでも血圧の低下や脳活動が鎮静化するなどの作用をもたらします。

香る:
香りが脳に働きかける作用は直接的で大きなものです。
特徴的なスギやヒバといった木の香りは血圧や脳の活動を鎮静化させ、怒りや緊張などを緩和させる効果があります。

味わう:
森林は山菜の宝庫。
森林セラピー認定基地の中には、木の実やキノコ、湧き水などを味わうことのできる森があります。
新鮮で力強い大地の滋味を口にすることで、こころの充足感はもちろん、体にもよい効能を得ることができます。

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第11回『ストレス解消法~リラクゼーション体操~』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレス解消法として「リラクゼーション体操」をご紹介します。

人はストレスを感じると不安感や緊張感などが強まり、筋肉が緊張して血圧が上昇し、脈拍も早くなります。
すると、中枢神経の活動が興奮状態になり内臓をコントロールしている自律神経系も刺激されて、心臓や胃腸を動かす筋肉も緊張していきます。
この緊張状態が長く続くと、体調が悪くなったり、イライラ感が増したりしてきます。

【リラクゼーション体操のやり方】

息を吸ってとめる → 筋肉に力を入れる(強さ:70~80%、時間:5秒)
→ 腹式で息を吐きながら力を緩める → 10~15秒休んでもう一度力を入れる
→ 腹式で息を吐きながら力を緩める → (2回で1セット)次の体操へ

【実際にやってみよう!】

 <手・腕>
両手を前に伸ばし、こぶしを握る
両手を上に上げ、握りこぶしをつくり、左右に下げて力こぶをつくる
両手を上に上げ、頭の上で指を組んで上に伸びる

 <背中・お腹>
腕を前に回し、ひじを上に向けて曲げて両上腕をつけて、背中を伸ばす
右手をお腹につけて、その手に向けてお腹を突き出すように力を入れる
右手で左ひざを持ち、お腹を左にひねる(左手も同様に行なう)

 <足・もも>
右足のつま先を伸ばし、足の指と足の甲に力を入れる(左足も同様に行なう)
右足のつま先を直角に立てて、ふくらはぎに力を入れる(左足も同様に行なう)
右足の足の裏を地面につけて、手前に引くようにももに力を入れる(左足も同様に行なう)

 <顔>
上を見るように目を動かし、額にしわを寄せる
まぶたを強く閉じ、目・鼻・口が顔の中心に来るように力を入れる
歯をかみしめ、唇を左右に開く

人間はこころと体がつながっています。
体の緊張をほぐしてあげれば、こころの緊張もほぐれるのです。
ぜひ一度試してみてください。

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第10回『ストレス解消法~横隔膜呼吸法~』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレス解消法として「横隔膜呼吸法」をご紹介します。

横隔膜とはお腹と胸の間にあるドーム状の膜で、リラックスをした状態ではこの膜が下がっていますが、緊張すると膜が上がってきます。
横隔膜が上がると肺が圧迫されて、一回の呼吸で入ってくる酸素の量が減ります。
仕事などで緊張した状態が長く続くと、横隔膜が上がったままになります。
人間の呼吸は自律神経が自動的にコントロールしているため、残業などが続くと体に必要な量の酸素が取り込めなくなり、自動的に呼吸の回数を増やそうとします。
これが長いこと続くと、心臓をはじめとした体のいろいろなところに影響が出てくるのです。
つまり、ストレスによる緊張が体に影響を及ぼすのです。

それを防止するために、横隔膜を下げる呼吸を意識的にやって、リラックスした状態をつくり出すのが「横隔膜呼吸法」です。
横隔膜を下げるためには、肺の奥に意識的に空気を入れる腹式呼吸をおこないます。
以下が「横隔膜呼吸法」のやり方です。

【リラクゼーション体操のやり方】

まずはお腹に手を当てて呼吸してみます。自分の呼吸が腹式呼吸かどうか確認します。
手を元に戻して軽く目を閉じます。肩の力を抜いてください。
鼻で大きく息を吸います。もうこれ以上吸えないところまで吸います。
今度は吐きますが、吸う時間の倍の時間を使って、口から糸を吐くように細く吐きます。
これを何回も繰り返します。吐くたびに体の中の嫌~なものや嫌~な空気が外に出て行くことを意識してください。
1回吐くたびに体の力が抜けていくことをイメージしてください。吐く時に意識を集中させます。
だんだん全身がリラックスしてきました。気持ちがとても落ち着いてきました。ゆったりとしたいい気持ちです。
息をすることで「自分が今この瞬間を生きている」ということを実感しましょう。
何回も何回も繰り返してください。自分で「リラックスした」と思うまで繰り返しましょう。「リラックスした」と思ったらやめて、ゆっくり目を開けましょう。
最後に、息を整えたことによって、明日への活力が沸いてきたことをイメージしましょう。

人間は1日に約3万回呼吸しています。
でも、みなさんはほとんど無意識に呼吸をしていますよね。
そのうちの50回でも100回でもいいです。
意識して呼吸してみましょう。

息という字は自らの心と書きます。
「息を整えることは自分の心を整えることだ」と意識して「横隔膜呼吸法」をぜひやってみましょう。

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第9回『やってみよう!ミュージックセラピー』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はまず3つのストレス対処法の種類を勉強します。

1つ目は「ストレスの原因を排除する」という方法です。
これは、たとえば「暑い、寒い」というストレスであれば、エアコンを買って取り付ける。
朝の通勤電車が「つらい、疲れる」のであれば、時間を早くして出勤する。
近所の人間関係で悩んでいるのであれば引っ越すなど、ストレスの原因を取り除くという方法です。
2つ目は「たまったストレスを解消していく」という方法です。
ストレス解消法を覚えて、毎日実践していく方法です。こころをリラックスさせたり、ストレスを発散してスッキリさせる方法を身につけます。
これがストレス対処法の中心になってきます。
3つ目は「ストレスに強い体をつくる」という方法です。
多少ストレスがたまっても大丈夫な体をつくるのです。
「たまったストレスを解消していく」というのが、とりあえずストレスを少なくする対処療法であるのに対し、ストレスをたまりにくくするという抜本療法です。

ストレスの原因を排除できればいいのですが、それができなければストレスを受けた後に解消していくことになります。
今回からは、ストレス解消法として「こころをリラックスする」ための方法を数回にわたってご紹介していきます。
まずは私がお勧めする「ミュージックセラピー」からスタートしましょう!

ミュージックセラピーは音楽を聞いてリラックスする方法です。
みなさんの中には、自分の好きな歌手の音楽や好きなジャンルの曲を休みの日や夜寝る前に聞いている人もいると思いますが、私のお勧めするミュージックセラピーは少し違います。
みなさん一度、CDショップに行って「癒し(いやし)の音楽=ヒーリングミュージック」のコーナーを見てください。
最近ではかなり多くのCDが並んでいます。
このCDの中には医者が監修したものも多く、臨床実験などでリラクゼーション効果が証明されているのです。

人間は「緊張」や「イライラ」が続いてストレスがたまってくると、「β(ベータ)波」という脳波があらわれます。
逆に、心身ともにリラックスした快適な状態が続くと「α(アルファ)波」という脳波があらわれます。
癒しの音楽のCDを聴くことによって、ストレスを和らげる「α波」が自律神経に直接働きかけて緊張を解き、さらに思考力や集中力が活発化させて病気も予防してくれるのです。

CDのタイトルも「ストレスを解消する・・・」「うつ病を予防する・・・」「ぐっすり眠れる・・・」などがあり、自分の気に入ったタイトルで選ぶこともミュージックセラピーの楽しみの一つです。とりあえず、一度CDショップに行ってみてください。

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第8回『ストレスの対処3つのポイント』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレスに対処するときに注意するポイントを勉強します。

まず、ストレスの対処には「自分の体にストレスがたまっていることに気づく」ことが大切です。
気づかないと対処ができません。
うつ病を例にとると、最初のうちは体のだるさや頭痛などの症状にあらわれることが多いため、本人がうつ病と気づかずに家族に連れられて精神科や心療内科に行って、初めてうつ病と診断されることが多いそうです。
残念なことに、ストレスは体温や血圧のように簡単に数値で表れません。
だから、自分のストレスは自分自身で気づかなければいけません。
方法としては、「1ヶ月前の自分と比べる」「1週間前の自分と比べる」などによってストレスの変化に気づいてください。

私がいつも研修でみなさんにお話していることは「車のスピードメーター、燃料計、水温計を自分のこころにも付けてください」ということです。
「ちょっと仕事のスピード上げすぎかな、ブレーキかけよう」「燃料がもうすぐ切れそうだ、補給しよう」「仕事がヒートアップしすぎかな、少し休もう」というようにストレスをセルフチェックすることができれば早い対応ができるのです。

次のストレス対応のポイントは「ストレスといかにうまく付き合っていくかという視点でストレス対処をする」ということです。
ストレス対処をする際に「ストレスは敵だ!やっつけてやれ!」という姿勢でストレス対処をする人がいますが、これは間違いです。
ストレスは敵ではなく味方です。
もし、みなさんの体からストレスが全部無くなってしまったらどうなると思いますか。
その時点からみなさんの体は老化が始まります。
ストレスはみなさんの若さを保つ役割もしているのです。
ストレスは人間の体に必要なものなのです。
だから、ストレス対処をするときは、ストレスをいかにうまくコントロールしていくか、言い方をかえればストレスといかにうまく付き合っていくかという視点で行ってください。

3つめのストレス対処のポイントは「ストレス一日決算」ということです。
その日にたまったストレスはその日のうちに解消していくということです。
よくストレスの決算を一週間単位で考える人がいますが、こういう人はこころの病になりやすい傾向があります。
なぜなら一週間単位で考えるとたまるストレスも大きくなり、それが休みで解消しきれないとどんどん蓄積していき、病気への近道になっていくのです。
一日単位であれば、その日に解消できなくても翌日・翌々日に解消ができますので、こころの病になるまで蓄積されることもありません。

以上の3つがストレス対処のポイントです。
この3つに注意して、次回以降でお話しするストレス対処法を実践してください。

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第7回『ストレスのしくみ』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回は私たちが感じるストレスのしくみについてお話をさせていただきます。

人間はこころの健康が保てなくなってくると体にたまってくるものがあります。
それがストレスです。
ストレスという言葉はもともと物理学の用語です。
物理学で「ゆがみ」とか「ひずみ」という意味です。
みなさん、人差し指で自分のほっぺたを押してください。
へこみますよね。
そのへこんだ状態を物理学でストレスというのです。
つまり、物体に力が加わることによって、その物体がゆがんだりひずんだりすることを物理学でストレスというのです。

このストレスという言葉をはじめて医学用語として使ったのがカナダの生理学者ハンス・セリエ博士です。
彼は学会で「ストレス学説」を発表しました。
それにより、ストレスという言葉をお医者さんが使うようになったため、私たちはストレスという言葉を耳にするようになったのです。
セリエ博士はこの「ストレス学説」でノーベル賞を受賞しています。

では、セリエ博士はストレスをどんな意味で医学用語として使ったのか。
さきほどの人差し指がストレスの原因となるもの、たとえば仕事の疲れや職場の人間関係や将来に対する不安など、これをストレッサーといいます。
このストレッサーがさきほどのほっぺた(これは人間のこころです)を刺激して、人間のこころがゆがんだりひずんだりすることをセリエ博士はストレスと呼びました。
つまり、ストレッサーが私たちのこころに刺激を与えて、こころがへこんでしまった状態をストレスというのです。

人間はストレッサーによってこころに刺激を受けると、まずは過去の経験や記憶からそのストレッサーがどれくらいの刺激なのかを脳が評価します。
そして、その刺激情報により「不安、怒り、悲しみ」などの感情を引き起こします。
さらに、その感情の興奮がストレッサーに対処するための何らかの行動を引き起こすのです。
これがストレス反応と呼ばれるものです。

私たちはストレッサーのことをストレス要因、ストレス反応のことをストレス状態と呼んだりすることもありますが、これらを総称してストレスと呼ぶことが多いようです。
「ストレスが多い」といった場合はストレッサーが多いことを、「ストレスがたまっている」といった場合はストレス反応が蓄積していることを表すように、一般的にはあまり言葉の区別がないようです。

さて、私たちがこころの健康を保っていくためには、このストレスへの対策をしていかなければなりません。
具体的なストレス対処法は次回からお伝えしていきます。

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第6回『カラオケにいこう』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回はカラオケのメンタル効果についてお話しさせていただきます。

まず、カラオケには溜まったストレスを発散する「カタルシス効果(こころの浄化作用)」があります。
1つには大きな声を出してスッキリする効果、そしてもう1つは普段できない自己表現ができる効果です。
カラオケの歌詞には「私は~したい」などの表現「好き、うれしい、ドキドキする」など多くの感情を表す言葉が登場します。
カラオケを歌って自分の気持ちや感情を思い切り表現することで、普段心にしまいこんでいることを開放することができます。

また、カラオケを歌うことは呼吸法としての効果もあります。
カラオケをうまく歌うためには、大きく吸った息を歌いながらゆっくりと吐き出さなければなりません。
大きく吸った息を長い時間をかけて吐き出すという呼吸法は胸とお腹の間にある横隔膜を刺激し、それだけでリラクゼーション効果があります。
また、横隔膜を刺激することにより体の免疫力が高まり、病気になりにくくなると言われています。
私たちが呼吸をするときは通常1分間に15~20回ぐらいですが、歌うときは(歌のテンポにもよりますが)それが1分間に10回程度になります。
カラオケには緊張をほぐしてストレスを取り除くために役立つ呼吸法を体で覚えさせる働きがあるのです。

さらに、カラオケを歌って満足をしたり幸せを感じると、脳からβ-エンドルフィンなどの「幸福ホルモン」と呼ばれる物質やドーパミンなどの「快楽ホルモン」が分泌され、喜びや快感が全身に広がります。
そして、「苦しみ」や「悲しみ」などの感情が消滅し、「心地よさ」や「エクスタシー」を感じることができます。

カラオケに行くと、「上手いね~、声がいいね~、歌たくさん知ってるね~」と人をほめます。
また、必ず拍手します。
そして、笑います。ほめるというのはポジティブな言動です。
拍手するというのは「すばらしい!」という気持ちを表すポジティブな行動です。
また、笑うことも代表的なポジティブな行動です。
カラオケに行ってこれらのポジティブな言動を日々続けることによって、ストレスの溜まりにくい体に変身する効果も期待できます。

この他にもカラオケには「歌詞を覚える」など、脳を活性化する効果もあるそうです。
以上のようなさまざまな効果から、私はカラオケに行くことをおすすめしています。
カラオケを敬遠している方もまずはカラオケに行ってみる事からはじめてはいかがでしょうか。
何かいいことがきっとありますよ。

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第5回『ウィーク・タイズの相談相手をつくろう』

みなさん、こんにちは。株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は自分の悩みを聴いてくれる相談相手をつくることの重要性についてお話しします。
まずは「ウィーク・タイズ」という言葉について説明します。

「ストロング・タイズ(strong ties)」という英語の言葉があります。
これは「強い絆(きずな)」とか「深い関係」などの意味で、文字通り人間関係において強い結びつきのある状態を指します。
しかし、日本ではちょっと違う意味で用いられています。
日本で「ストロング・タイズ」と言うと、仕事が終わった後でも上司や同僚などとビールを飲みに行ったりする事や、さらには社宅などで暮らしている環境を指すのです。
つまり、仕事の時間外でも職場の人間とのつながりが強すぎる、典型的サラリーマンの人間関係を意味します。
狭い人付き合いに縛られているという意味で否定的に取り上げられるのです。

それとは逆に、たまにしか会わない間柄の関係を「ウィーク・タイズ」と呼びます。
このウィーク(weak)は「弱い」というよりも「緩やか」と訳すのが良いかと思います。
毎日会っているわけではないけれど、信頼関係を築けている仲間のことです。
ある研究では、古くからの友人といった、自分にとって強い絆で結ばれている人物よりも、「ちょっとした知り合い」のような弱い絆で結ばれた人物のほうが、自分に与える影響が大きいという結果も出ているようです。

みなさんにとって一番相談しやすい人は誰ですか?
いつでも相談できる人は身近にいますか?
会社の上司ですか?
家族ですか?
でも、職場の人には言えないこと、家族には言いづらいこともありますよね。
身近な人だからこそ相談できないことも、時にはあるでしょう。
逆に、あまり身近過ぎない人にこそ、悩みの相談ができたり愚痴を言えたりすることがありませんか?

みなさんも自分の職場や家庭とは違う世界に身を置く友人、いつも会っているわけではないのに不思議と信頼できる「ウィーク・タイズ」の相談相手に「自分がどんな仕事をすればいいのか」「仕事のために何を身につけたらいいのか」「これからどんな自分の家庭を築くのか」を相談してみてください。
こんな悩みを相談できる「ウィーク・タイズ」の相手をどれだけたくさん持てるかで、これからの人生のストレスは大きく変わってくるのです。

「ウィーク・タイズの相談相手をつくる」ためには仕事や家庭以外の付き合いをすることです。
まずは、趣味の集まりや習い事、地域の活動などに積極的に参加することで知り合いの人を増やすことからはじめてみましょう。

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第4回『ポジティブ情報を与える人になろう』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は「ポジティブ情報を与える人になろう」というテーマでお話します。

17世紀にヨーロッパの探検隊が初めてグリーンランドに行きました。
そこでエスキモーの人たちにはじめて会ったとき、彼らは氷点下の気温の中でみんな丸裸で生活していたそうです。
それを見たヨーロッパの探検隊の人たちはエスキモーの人たちに「君たち、そんな格好でこんな寒い中で生活していたら凍傷になってしまうよ」と教えたそうです。
そうしたら、それからしばらく経ってエスキモーの人たちは凍傷の患者が続出したそうです。
これは、当時の文化人類学の資料に公式に残っている実話だそうです。

人間の「こころ」と「からだ」はつながっています。
エスキモーの人たちは「凍傷になってしまうよ」と言われて、「こころ」で「このままでは凍傷という病気になってしまう」と思うようになり、「からだ」がそれに反応して凍傷になったのでしょう。
この「凍傷になる」というのはエスキモーの人たちにとっては後ろ向きな「ネガティブ情報」です。
ヨーロッパの人たちに「ネガティブ情報」を与えられることによって考え方がネガティブになり、それで凍傷になってしまったのです。
もし、この「ネガティブ情報」を知らなければエスキモーの人たちは極寒の環境でも幸せに生きられたかもしれません。
与えなくてもいい「ネガティブ情報」によって、エスキモーの人たちはストレスフルな生活を強いられたのです。

さて、みなさんは職場や家庭で周りの人たちに対して、このヨーロッパの人たちのように「ネガティブ情報」を与えていませんか。
「君は本当に仕事ができない奴だな!」
「そんなことじゃ、いい学校に合格しないぞ!」
「そんなことしても無駄、無駄」

このような「ネガティブ情報」を与えることが、その人のネガティブな「思い込み」を生み出し、それが体に影響して、会社や学校に来られなくなったり、病気になったりするのです。
逆に、前向きな「ポジティブ情報」を与えることによって、人はポジティブな「思い込み」をするようになり、考え方や行動がポジティブになっていきます。
「君は仕事ができる人間だね!」
「君の将来が楽しみだ!」
「大丈夫、大丈夫、やってみよう!」

みなさんもこのような「ポジティブ情報」を周りの人にどんどん提供してみてください。
きっと周りの人だけでなく、みなさん自身もポジティブな行動に変わってきますよ。

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第3回『怒りの感情をコントロールする方法』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回はストレスにもっとも大きな影響を与える感情である「怒り」について考えてみましょう。
「怒り」の感情は自分のストレスになるばかりか、「怒り」を他人に表現することにより、その人のストレスにもなりうる非常に厄介な感情です。
ただ、感情を表現することは動物の本能的な機能であり、これを抑圧することは生理的にも良くないことです。
そこで、「怒り」の感情をポジティブにとらえ、日々の生活の中でうまく「怒りの感情をコントロールする方法」についてお話ししていきたいと思います。

私たちは生活の中で腹が立ったり、イライラしたり、頭がカッカしたりして「怒り」の感情を表すことがあると思います。
「怒り」の感情はストレスに結びつくことが多いですが、実は「怒り」の感情は単独では発生しないことをご存知ですか?
「怒りの感情は第二感情」といわれ、「怒り」という感情の前に必ず「第一感情」が発生しているのです。

たとえば、デパートで迷子になった自分の子供を見つけたお母さんが、その子供に向かって「何をやってたの、お前は!」と怒っているのをよく見かけますが、このお母さんは最初から怒っていたのでしょうか?
迷子になっていた自分の子供を見つけた瞬間、「子供が無事でよかった」という「安心」の感情がまず発生していたのではないでしょうか。
そのあと、このお母さんはジワジワと「怒り」の感情がわいてきたのです。

この「安心」の感情が第一感情です。
人間はいきなり怒ることはありません。
「怒り」という第二感情の前に必ず第一感情が存在しているのです。
ですから、もしあなたが「怒り」の感情を感じたら、一度考えてみてください。
第一感情は何なのか。
部下に対して「怒り」を感じた時、その第一感情は部下に対する期待や信頼を裏切られたことへの「悔しさ」や「悲しみ」であり、子供に対して「怒り」を感じたら、第一感情は子供に対する「愛情」や「やさしさ」の裏返しの感情なのです。
そう考えれば「怒り」の感情を抑えることができ、ストレスのたまらない生活をおくることができます。

最近、「アンガー(怒り)コントロール」というトレーニング方法やプログラムが注目されています。
これは「怒りを抑え込む」というようなネガティブな考え方ではなく、「怒りを理解する」ことによって「上手に怒りを表現する」ことができるようになることを学ぶ手法です。
アンガーコントロールセミナーに参加すると「怒りを感じたら、まず10数えなさい」と言われるそうです。
みなさんも「怒り」を感じたら、すぐに「怒り」を表すのではなく、少し考えてみてはいかがでしょうか。
きっと時間をおくことによって「怒り」が治まり、今よりかなりストレスが軽減されると思いますよ。

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第2回『こころの超回復』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回はこころの傷を負ったときに少し休むことによって、さらに強いこころを持つことができるという「こころの超回復」についてお話しします。

最近、スポーツ選手の影響を受けて、スポーツジムでの筋力トレーニングを取り入れている人が増えていますが、「超回復」はこの筋力トレーニングに関わる用語です。
「超回復」とは、筋力トレーニング後に24~48時間くらいの休養をとることによって起こる現象で、休養の間に筋肉の総量がトレーニング前よりも増加することをいいます。
トレーニング後は筋肉が破壊されてしまうので、トレーニング前よりも筋肉の総量は減少しますが、適切な休養を与えることで修復され、さらには「超回復」が起きて、一度減少してしまったはずの筋肉がトレーニング前よりも大きな筋肉になるのです。
一定の休養時間を取らずに筋力トレーニングを毎日行うと、筋量が増加する前に筋肉が再度破壊されてしまい、筋肉は痩せ細ってしまいます。
より効率の良い筋力トレーニングを行うためにも、トレーニング間に適切な休養を取ることが重要なのです。

さて、この「超回復」の話は筋力トレーニングだけの話ではないのです。
人のこころにも 「超回復」は起こります。
これは、仕事でミスをして上司にしかられたり、お客様から注意を受けたりして落ち込んだ時に、失いかけた自信やプライドを自分からすべて打ち崩してしまうと、新しく強い自信やプライドが構築されるということです。
「あれは完全にあいつのミスだ。
あれさえなければ・・・」といった責任転嫁の余地が残っていたとしても、あえてすべてを自分のせいにして考えてみてください。
「この失敗は自分が悪いんだ」と考えることで、非常に落ち込むでしょう。
自分のイヤな面にもたくさん気づくでしょう。
しかし、それらもひっくるめて根本的に考えてみることから「こころの超回復」は始まるのです。

「自分が悪い」という心もちで周囲を眺めると、これまでに見えなかったさまざまなものが見えてきます。
それは仕事相手や同僚、上司などの考え方やその違い、自分の仕事の進め方の問題点などです。上司にしかられたり、お客様から注意を受けたりという試練の先には一回り強い自分が待っているはずです。
このくり返しによって私たち人間は、「こころの超回復」をし続け、進化していくのです。
このように、人間はこころの傷を負ってもその傷が回復する時に、こころは前より少し強くなります。
人間は「こころの超回復」によって、人の痛みも分かる強さと優しさを持つようになるのです。
こころが傷付いた時、すぐに上を向こうとせず、少しそのままこころを休めることも必要です。
筋力トレーニングの常識は、こころのトレーニングにも応用ができるのです。
みなさんも「こころの超回復」を繰り返して、心強さとやさしさを持った人間になりましょう。

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第1回『キティちゃんに口がない理由』

第1回目のちっと役立つお話は、「笑いの効用」です。会社での朝礼ネタやお友達とのコミュニケーションツールとしてみなさんにお使いいただき、より多くの方にお伝えいただければ幸いです。それでは、どうぞ。
【キティちゃんに口がない理由】

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
私は普段、日本のいろいろな企業を回って、ストレスの解消法など「こころの健康」に関する研修の講師をさせていただいています。
今回はこのような機会をいただいたので、私が普段企業でお話している内容をみなさんにもお伝えしていきたいと思います。

ストレスを解消する方法はいろいろありますが、今回は「ぬいぐるみセラピー」をご紹介します。
ぬいぐるみに向かって、過去にあった悲しいことや腹が立ったことを話してみてください。
ぬいぐるみに語りかければ、ぬいぐるみは優しく話を聴いてくれます。
ぬいぐるみに話を聴いてもらうことによって、こころが癒され、スッキリした気持ちになることができます。
これが「ぬいぐるみセラピー」です。

さて、ではどんなぬいぐるみが癒しの効果があるのでしょう。
私のお勧めはキティちゃんです。
みなさんはいろいろなキティちゃんがいる中で、「どのキティちゃんにも口が無い」ということをご存知ですか。
キティちゃんの発売元であるサンリオに「なぜ口が無いか」聞くと、「口はみなさん自身で付けてください」と言われるそうです。
これは自分でキティちゃんに口を書くということではありません。
「みなさんがキティちゃんに楽しい話を語りかければ、キティちゃんは笑顔で応えてくれます。
みなさんが悲しかったことを話せば、キティちゃんは一緒に悲しんでくれます。
同様に腹が立った話をすれば、キティちゃんは一緒に怒ってくれます。
だから、その時のみなさんの気持ちに合わせてキティちゃんに口を付けてあげてください」という意味だそうです。
確かにキティちゃんに口を付けてしまうと表情が決まってしまいます。
見た人の気持ちに合わせて表情が決まるようにキティちゃんにはもともと口が無いのです。

私はあるときふと思いました。
「キティちゃんみたいに相手の気持ちに合わせて相談を受けることができる人になりたいなあ」と。
キティちゃんには口がありません。
だから人からの相談を反論せずにただひたすら聴きます。
口がないから相手の感情に合わせて、相手の相談に合わせて、泣いたり笑ったり怒ったり表情を変えることができます。
つまり、相手を必ず受け入れ、相手の感情に合わせ「あなたの気持ちわかるよ」と相手の立場で感じます。
さらに、キティちゃんは口が無いから決して他人に秘密は漏らしません。
私はそんな「人間を尊重するカウンセラー」になりたいと願い、またそんな人をたくさん育てたいとの思いから自分の名前を「キティこうぞう」に変更したのです。

みなさんも人から相談を受けたら、キティちゃんみたいに優しく話を聴いてあげてください。
きっとその人との人間関係が良くなって、自分のストレスも少なくなりますよ。

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