第13回『1/fゆらぎ』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
さて、今回はストレスの解消のため覚えていてほしい「1/fゆらぎ」というリズムをご紹介します。

「1/fゆらぎ」とは大自然のリズムのことで、脳機能研究所の社長である武者利光さんが研究された理論です。
ここでいう「ゆらぎ」とはゆれているということではありません。
ある物理的な量や質が変化する時、その量や質が平均的には一定の間隔を示しているように見えますが、正確に測定するとわずかなズレが出ていることがあります。
その変化は微妙で人為的なものではなく、完全に予測できないようなズレとなっています。
この予測できないようなズレが「1/fゆらぎ」であり、自然界をはじめ様々な場で観測されています。

たとえば、星の瞬きは決してコンピューターで測ったように等間隔ではありません。
打ち寄せる海の波にもズレがあります。
小川のせせらぎ、そよぐ風、鳥の鳴き声など、自然界の現象にはみな「1/fゆらぎ」を見ることができます。
そして、この不安定さが人に心地よさや安らぎや幸せを感じさせてくれるのです。

「1/fゆらぎ」が人間に心地よさや安らぎを与えてくれるのは、人間の生体リズムも「1/fゆらぎ」になっているからです。
私たちの心臓の心拍間隔も一定ではなく、ゆらいでいます。
体温の変化、呼吸数にもゆらぎがあります。人間の生体リズムは「1/fゆらぎ」を感知するとそれが生体リズムと共鳴し、共振します。
人間が本来持っているリズムと同調するものは心地よさを呼び、交感神経を刺激し、自律神経を調和します。
調和の取れた自律神経は血液の循環をよくし、気分を爽快にして活力を育ててくれます。

「1/fゆらぎ」のリズムを感じるためには自然の中に飛び込むことが一番です。
星の瞬き、打ち寄せる波、小川のせせらぎ、そよぐ風、鳥の鳴き声などを目で観たり耳で聴いたりすることで、こころも体もリラックスすることができます。
また、普段の生活の中で「1/fゆらぎ」を感じるためには、自分の生活や環境を「1/fゆらぎ」に合わせるとよいと言われます。
たとえば、私たちが使っている持ち物や環境に木の素材を取り入れることです。
実は、木目も等間隔ではない「1/fゆらぎ」の状態になっているのです。
木の素材を活かした家具や持ち物に囲まれているだけで心が安らぐでしょう。
その他にも、エアコンをやめて扇風機にする、夜の照明をろうそくにする、部屋に水墨画や浮世絵を飾ってみる、などがお勧めです。

また、私の一番のお勧めは休みの日にゆっくりと電車に乗ることです。
別に目的がなくても一日乗っているだけでいいのです。
実は、電車のゆれも「1/fゆらぎ」なのです。
みなさんも電車に乗るとすぐに眠くなる経験をしていますよね。
きっと、あの「ガタン、ゴトン」という「1/fゆらぎ」のリズムがみなさんに癒しを与えてくれますよ。

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