第2回『こころの超回復』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回はこころの傷を負ったときに少し休むことによって、さらに強いこころを持つことができるという「こころの超回復」についてお話しします。

最近、スポーツ選手の影響を受けて、スポーツジムでの筋力トレーニングを取り入れている人が増えていますが、「超回復」はこの筋力トレーニングに関わる用語です。
「超回復」とは、筋力トレーニング後に24~48時間くらいの休養をとることによって起こる現象で、休養の間に筋肉の総量がトレーニング前よりも増加することをいいます。
トレーニング後は筋肉が破壊されてしまうので、トレーニング前よりも筋肉の総量は減少しますが、適切な休養を与えることで修復され、さらには「超回復」が起きて、一度減少してしまったはずの筋肉がトレーニング前よりも大きな筋肉になるのです。
一定の休養時間を取らずに筋力トレーニングを毎日行うと、筋量が増加する前に筋肉が再度破壊されてしまい、筋肉は痩せ細ってしまいます。
より効率の良い筋力トレーニングを行うためにも、トレーニング間に適切な休養を取ることが重要なのです。

さて、この「超回復」の話は筋力トレーニングだけの話ではないのです。
人のこころにも 「超回復」は起こります。
これは、仕事でミスをして上司にしかられたり、お客様から注意を受けたりして落ち込んだ時に、失いかけた自信やプライドを自分からすべて打ち崩してしまうと、新しく強い自信やプライドが構築されるということです。
「あれは完全にあいつのミスだ。
あれさえなければ・・・」といった責任転嫁の余地が残っていたとしても、あえてすべてを自分のせいにして考えてみてください。
「この失敗は自分が悪いんだ」と考えることで、非常に落ち込むでしょう。
自分のイヤな面にもたくさん気づくでしょう。
しかし、それらもひっくるめて根本的に考えてみることから「こころの超回復」は始まるのです。

「自分が悪い」という心もちで周囲を眺めると、これまでに見えなかったさまざまなものが見えてきます。
それは仕事相手や同僚、上司などの考え方やその違い、自分の仕事の進め方の問題点などです。上司にしかられたり、お客様から注意を受けたりという試練の先には一回り強い自分が待っているはずです。
このくり返しによって私たち人間は、「こころの超回復」をし続け、進化していくのです。
このように、人間はこころの傷を負ってもその傷が回復する時に、こころは前より少し強くなります。
人間は「こころの超回復」によって、人の痛みも分かる強さと優しさを持つようになるのです。
こころが傷付いた時、すぐに上を向こうとせず、少しそのままこころを休めることも必要です。
筋力トレーニングの常識は、こころのトレーニングにも応用ができるのです。
みなさんも「こころの超回復」を繰り返して、心強さとやさしさを持った人間になりましょう。

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