第5回『ウィーク・タイズの相談相手をつくろう』

みなさん、こんにちは。株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は自分の悩みを聴いてくれる相談相手をつくることの重要性についてお話しします。
まずは「ウィーク・タイズ」という言葉について説明します。

「ストロング・タイズ(strong ties)」という英語の言葉があります。
これは「強い絆(きずな)」とか「深い関係」などの意味で、文字通り人間関係において強い結びつきのある状態を指します。
しかし、日本ではちょっと違う意味で用いられています。
日本で「ストロング・タイズ」と言うと、仕事が終わった後でも上司や同僚などとビールを飲みに行ったりする事や、さらには社宅などで暮らしている環境を指すのです。
つまり、仕事の時間外でも職場の人間とのつながりが強すぎる、典型的サラリーマンの人間関係を意味します。
狭い人付き合いに縛られているという意味で否定的に取り上げられるのです。

それとは逆に、たまにしか会わない間柄の関係を「ウィーク・タイズ」と呼びます。
このウィーク(weak)は「弱い」というよりも「緩やか」と訳すのが良いかと思います。
毎日会っているわけではないけれど、信頼関係を築けている仲間のことです。
ある研究では、古くからの友人といった、自分にとって強い絆で結ばれている人物よりも、「ちょっとした知り合い」のような弱い絆で結ばれた人物のほうが、自分に与える影響が大きいという結果も出ているようです。

みなさんにとって一番相談しやすい人は誰ですか?
いつでも相談できる人は身近にいますか?
会社の上司ですか?
家族ですか?
でも、職場の人には言えないこと、家族には言いづらいこともありますよね。
身近な人だからこそ相談できないことも、時にはあるでしょう。
逆に、あまり身近過ぎない人にこそ、悩みの相談ができたり愚痴を言えたりすることがありませんか?

みなさんも自分の職場や家庭とは違う世界に身を置く友人、いつも会っているわけではないのに不思議と信頼できる「ウィーク・タイズ」の相談相手に「自分がどんな仕事をすればいいのか」「仕事のために何を身につけたらいいのか」「これからどんな自分の家庭を築くのか」を相談してみてください。
こんな悩みを相談できる「ウィーク・タイズ」の相手をどれだけたくさん持てるかで、これからの人生のストレスは大きく変わってくるのです。

「ウィーク・タイズの相談相手をつくる」ためには仕事や家庭以外の付き合いをすることです。
まずは、趣味の集まりや習い事、地域の活動などに積極的に参加することで知り合いの人を増やすことからはじめてみましょう。

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