「明日Earthフォーラム」マーシャル諸島で目にしたもの

9月28日に開催された明日Earthフォーラム。そのプログラムのひとつとして、情報労連2010エコツアーの報告がありました。
ツアー参加者を代表して報告してくれたのは、
鈴木和光さん
瀬古香織さん
細川昭さん
蓬生勝次さん
の4名。ステージ上の大きなスクリーンにスライドや動画を映し出し、それぞれ実際にマーシャル諸島で見聞きしてきた事実を、臨場感をもって伝えてくれました。

楽園のように思っていたマーシャル諸島の真実の姿に、約200名の参加者たちも息をのみます。海面上昇によって沈みかけているという、美しい自然。それとは対照的に、人々の手によって汚された街や海、ゴミの山。
先進国に統治された歴史をもち、今もミサイルの実験場にされているマーシャル諸島は、自然環境だけでなく、財政や教育など社会的に大きな問題を抱えています。驚きなのは人口の約半分が15歳以下の子どもであること。しかも彼らは学校を卒業しても働き口がなく、国は赤字続き。アメリカからの援助でようやく暮らしている状況を改善するため、産業の育成が急務とされています。
現地の人々や社会環境から変えていかなければ、自然を守ることもままならない。そんな問題の根深さを、4名の発表は実感させてくれました。

報告者の2名から、特別にコメントをいただきました!
「夢のような国が、夢のない国になろうとしているという、永井組織局長の言葉が胸に残っています。自然は失われかけ、子ども達には将来がない。その原因と責任は、私たち先進国にもあるのです。このエコツアーに参加して、そうそうできない経験をさせていただきました。退職後には何か社会貢献をしたい。そんな気持ちになれたことが、一番の財産です」
(鈴木和光さん)

「一般のツアーにはない経験ができました。真珠の首飾りといわれる美しい島々と、汚れてしまった街や海のコントラストは鮮烈です。文明に振り回されているこの土地を救うには、ただお金を援助すればいいわけではありません。根本的に産業や教育を変えていかなければならないと思います。私はこのツアーの経験を、できるだけ多くの人に知ってもらえるよう努力していきます」
(蓬生勝次さん)
※蓬生さんは個人のHPでもマーシャル諸島を紹介しています。是非ご覧ください! http://www17.plala.or.jp/k-yomogi/marshall/

関連記事はこちら