第27回 多くの人がかかわっているから責任が生まれる

 

10月13日に開催された第27回明日知恵塾のテーマは、「新入社員はどう変わる?」。新入社員はスーツに着替えた社会人1年生。入社1年目といえども、周りからは社会人として扱われます。それでは社会人と学生とでは、どこが違うのでしょうか。

社会人と学生の違いを知るためには、仕事現場の実情を把握しなければなりません。そこで、サンワコムシスエンジニアリング株式会社の石森且拓さんが、普段の業務に基づき「社会人の1日」を紹介。普段知ることができない通信ネットワークの現場を垣間見ることができました。石森さんが一番大切にしていることは「オンとオフの切り替え」。オフの時間の飲み会やスポーツ観戦も大切だとか。

続いて司会進行を務めたのは、立正大学経済学部教授の戎野淑子さん。はじめに与えられたテーマは「新入社員・社会人になったら何が変わるのか」。学生と社会人が5つの班に分かれて、ディスカッションのスタートです。 5つの班では熱い議論が繰り広げられます。ときには、笑いも起こっています。 それでは、どんな意見が出てきたのでしょうか。代表的なものをピックアップです。

  • 自分で考えて行動できる。
  • 仕事に対する責任がある。
  • 時間の管理が求められる。

各班でまとめた意見を発表し終えたのちに、戎野さんが次に与えたテーマは「実際に社会人になってなにが変わったか」。5つの班では、社会人が実際の体験に基づき、学生時代と変わった点を説明していきます。そこであがった意見は一つのキーワードへと集約されていきます。そのキーワードは“責任感”。

戎野さんは“責任感”についてこう説明します。
「仕事というのは一人でできる範囲は限られています。社内スタッフや関連会社、取引先などとの関係性をもとに、成り立っています。仕事は自己完結できるものではなく、関わったすべての人に影響が及ぶため、そこに責任が生じるのです」

学生の皆さんにとっては、現場の先輩たちの生の声が新入社員になる前に聞けたことで、就職後の具体的なイメージが描けたのではないでしょうか。

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