「信頼と共感を得る産別運動」を次代へ 情報労連結成60周年記念集会を開く

 

 情報労連は10月8日、前身となる電通共闘の結成から60年を迎えました。

 これに合わせて情報労連はその前日の10月7日、東京・よみうりホールで「情報労連結成60周年記念集会」を開催。会場には約240人が集まったほか、オンラインで全国各地の会場とつなぎ、それぞれの会場から多くの組合員が参加しました。

 主催者を代表してあいさつした安藤中央執行委員長は最初に、「情報労連は結成から60年間、幾多の試練と苦難に遭遇しながらも、先人たちの英知とたゆまぬ努力によってそれを乗り越えてきた。先輩諸氏に心から敬意を表し、感謝を申し上げる」と述べました。

 その上で、「情報労連がこれまで紡いできた運動は、『自分たちだけの利益追求ではなく、すべての人が幸せになる社会』があってこそ、組合員が安心して働き暮らせるということを基軸に、『情報労連らしさ』にこだわった産別運動の追求だった」と強調。「情報労連らしさ」とは、不条理を許さず、社会の不条理に対峙し、誠実に労働運動に取り組むことであり、「社会的に価値ある労働運動」のことでもあると述べ、それらが「情報労連の不変の原理」であるとし、これらを受け継いでいく決意を訴えました。

 一方、組織拡大は情報労連の命運を左右する喫緊の課題であるとして、ゆるぎない産別運動を次代につなげるべく、単組・加盟組合と産単一体となり、信頼と共感を得る産別運動を追求すると呼び掛けました。

 その後、情報労連の元委員長であり、現在、情報労連・NTT労組退職者の会中央協議会の森嶋正治会長が「情報労連結成60周年を迎えて~私が産別運動で学んだこと~」と題して講演しました。森嶋会長は、情報労連60年の軌跡を紹介するとともに、企業内労組の利害を超えた産業政策や運動の原点としての組織拡大、産別の人材育成、組織強化の重要性を訴えました。

 続いて、各加盟組織から寄せられたメッセージ動画を上映した後、早稲田大学の篠田徹教授が、「今後労働組合が果たすべき役割」をテーマに講演しました。篠田教授は、「個人より組織を優先する労働組合のイメージが定着する中、今後は、個々人の味方になってくれる組合が求められている。『ひとりはみんなのために』から『みんなはひとりのために』へと、労働組合自身が変化していくことが重要だ」と強調し、情報労連への期待を述べました。

 続いて、ブロック支部加盟組合を代表し、①東海ブロック支部CMC solutions Unionの清水 達仁 執行委員長、②中国ブロック支部 ミウラ労組の岩本 智紀 執行委員長――が、単組の取り巻く状況や労働組合としてめざす姿、情報労連の支援に対する感謝の言葉とともに、今後の組合活動に向けた決意を述べました。

 最後に、「信頼と共感を得る産別運動」の追求などを盛り込んだ集会アピールを全体で確認し、閉会しました。

 情報労連はこれからも「社会的価値ある運動」を推進し、労働組合の役割と責任の発揮を追求していきます。

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