第3回『怒りの感情をコントロールする方法』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回はストレスにもっとも大きな影響を与える感情である「怒り」について考えてみましょう。
「怒り」の感情は自分のストレスになるばかりか、「怒り」を他人に表現することにより、その人のストレスにもなりうる非常に厄介な感情です。
ただ、感情を表現することは動物の本能的な機能であり、これを抑圧することは生理的にも良くないことです。
そこで、「怒り」の感情をポジティブにとらえ、日々の生活の中でうまく「怒りの感情をコントロールする方法」についてお話ししていきたいと思います。

私たちは生活の中で腹が立ったり、イライラしたり、頭がカッカしたりして「怒り」の感情を表すことがあると思います。
「怒り」の感情はストレスに結びつくことが多いですが、実は「怒り」の感情は単独では発生しないことをご存知ですか?
「怒りの感情は第二感情」といわれ、「怒り」という感情の前に必ず「第一感情」が発生しているのです。

たとえば、デパートで迷子になった自分の子供を見つけたお母さんが、その子供に向かって「何をやってたの、お前は!」と怒っているのをよく見かけますが、このお母さんは最初から怒っていたのでしょうか?
迷子になっていた自分の子供を見つけた瞬間、「子供が無事でよかった」という「安心」の感情がまず発生していたのではないでしょうか。
そのあと、このお母さんはジワジワと「怒り」の感情がわいてきたのです。

この「安心」の感情が第一感情です。
人間はいきなり怒ることはありません。
「怒り」という第二感情の前に必ず第一感情が存在しているのです。
ですから、もしあなたが「怒り」の感情を感じたら、一度考えてみてください。
第一感情は何なのか。
部下に対して「怒り」を感じた時、その第一感情は部下に対する期待や信頼を裏切られたことへの「悔しさ」や「悲しみ」であり、子供に対して「怒り」を感じたら、第一感情は子供に対する「愛情」や「やさしさ」の裏返しの感情なのです。
そう考えれば「怒り」の感情を抑えることができ、ストレスのたまらない生活をおくることができます。

最近、「アンガー(怒り)コントロール」というトレーニング方法やプログラムが注目されています。
これは「怒りを抑え込む」というようなネガティブな考え方ではなく、「怒りを理解する」ことによって「上手に怒りを表現する」ことができるようになることを学ぶ手法です。
アンガーコントロールセミナーに参加すると「怒りを感じたら、まず10数えなさい」と言われるそうです。
みなさんも「怒り」を感じたら、すぐに「怒り」を表すのではなく、少し考えてみてはいかがでしょうか。
きっと時間をおくことによって「怒り」が治まり、今よりかなりストレスが軽減されると思いますよ。

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