第23回『笑って免疫力を高めよう』

みなさん、こんにちは。
株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。
今回は体の免疫力を高め、同時にストレス耐性(メンタルタフネス)を高めていくために、「笑う」ということがいかに重要であるかについてお話しします。

日本人の死亡原因の約30%はガンだそうです。
年間に30万人以上の人がガンで亡くなっています。
ところで、ガンになった人だけでなく、健康な人間でも毎日かなりの数のガン細胞が体内にできているそうです。
ただ、普通の人にはナチュラルキラー細胞(NK細胞)というガン細胞をやっつけてくれる細胞が働くので、ガンにはならずにすんでいるのだそうです。
このナチュラルキラー細胞をはじめ、人間が持っている「病原菌をやっつけてくれる力」は「免疫力」と呼ばれています。
体の中にウィルスなどの外敵が入ってきたときに活躍するもので、これの活性が弱いと風邪を引きやすいとか、病気になりやすいといわれています。

その免疫力を高めるのに今脚光を浴びているのが「笑い」です。
笑うとナチュラルキラー細胞が活性化し、免疫力が高まります。
岡山県倉敷市の医師で心理学博士でもある伊丹仁朗先生は「笑い」がまだまだ医学的に解明されていなかった時代に「笑い」を医学療法の1つとして取り入れました。
伊丹氏は「笑い」が人体にとってどのような効果があるのかを調べるために、1992年に以下のような実験を行いました。

実験の内容というのは吉本興業の笑いのメッカである大阪の「なんばグランド花月」に19人のボランティアを募り、漫才・漫談・吉本新喜劇を3時間観て、思い切り笑ってもらい、その直前と直後で血液中のナチュラルキラー細胞の量を調べるというものでした。
この実験の結果、19人中14人のナチュラルキラー細胞の値が増えました。
つまり、笑うことでナチュラルキラー細胞の活性が上昇し、ガンに対する抵抗力が高まったのです。

このように、私たちが心身ともに健康に生活していくためには「笑い」がとても重要です。
当然、ストレスを軽減するためにも「笑い」は大切です。「笑い」には心にたまった感情を吐き出すことによってスッキリするという「カタルシス効果」があるほか、笑うことによってからだの筋肉が緩み、それが同時にこころの緊張をほぐすというリラクセーション効果もあるといわれています。
また、笑うことにより呼吸が活発になり、普段使わない肺の部分まで空気を入れ替えることができ、老廃物を体の外に排出してくれます。

よく笑っている人が健康なのは「健康だから笑っていられる」のではなく、「笑っているから健康」なのです。みなさんもこれからは「笑い」を常に心がけて、体の免疫力を高めるトレーニングを続けてみてください。
職場など大声で笑えないときは「笑顔」だけでも十分です。
職場の仲間に「ニコッ」と笑顔で微笑むと職場の雰囲気が和み、良い人間関係をつくるキッカケになると思いますよ。

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