6月7日(土)、第34回明日知恵塾が東京しごとセンター(東京都千代田区)で開催されました。当日の参加者は大学生12人、社会人10人の計22人。5つのグループに分かれ、第1部の社会人によるプレゼンテーションからスタートです。
プレゼンテーションは、仕事現場の表と裏を伝える明日知恵塾恒例の企画。今回登壇したのは、KDDI労働組合の清水裕さんです。清水さんがプレゼンに選んだテーマは、「10分間で分かるスマートフォンアプリのビジネスについて」。日常生活で欠かせなくなったスマートフォンアプリのビジネスモデルを解説していきます。
アプリのビジネスは、ピンチとチャンスの落差が激しい世界。マーケットから突然アプリが消され大ピンチに陥ることもあれば、世界的に有名な企業から突然オファーが届き、ビックチャンスが生まれることも。
チャンスを掴むためには、アイデアとスピード、そして多少のお金が必要とのこと。「この3点が生み出せるチームであれば、世界を変えることも夢ではない」という清水さんの言葉に大学生の目もキラッと輝きました。
第2部は学生と社会人によるグループディスカッションです。今回テーマに選んだのは、「仕事と生活のバランスはどうしている?」。学生と社会人、それぞれの立場から、ワークライフバランスについて意見を交わし合います。
今回進行役を務めたのは、情報労連の安藤京一組織局長。安藤局長が掲げたのは、「どういう状況が、仕事と生活のバランスがとれているのか」という議題。仕事と生活、なにをもってバランスが取れていると言えるのでしょう。
各グループ、自己紹介からディスカッションのスタートです。今回のテーマはライフスタイルに関わるため、それぞれの趣味を紹介しながら進行していきます。
明日知恵塾の特徴は一つの答えを求めないこと。学生と社会人が経験談を交えながら、自由に意見を交わし合います。
それでは、各グループからどのような意見が出たのかを見てみましょう。
仕事と生活のバランスが取れた状況とは
- “働くときは働く”“遊ぶときは遊ぶ”でメリハリをつける
- 仕事と生活、50対50の割合がバランスの取れた状態では必ずしもない。充実感を保つことこそが大切
- ストレスを埋めるだけの趣味を見つけることも重要
次に安藤局長が掲げた議題は、「バランスをとれる状況にするためにはどうすればいい?」。ワークライフバランスの重要性は理解していても、実際に実現するのは難しいものです。
引き続き、代表的な意見をピックアップしてみます。
バランスが取れた状況に導くためには
- 人間関係、信頼関係を大切にすることで、自ら働きやすい環境をつくる
- すべての仕事を抱え込むのではなく、どこかで線を引くことも憶える
- 仕事や生活に対して目標を定め、モチベーションを高められる状況を生み出す
最後に安藤局長は、職場が一体となったワークライフバランスの大切さを伝え、明日知恵塾を締めくくりました。
「働き方が多様化するなか、ワークライフバランスは、どの職場においても今まで以上に重視されると思います。ライフサイクルによっては、自分の意志とは関係なく、育児や介護などで働き方を変える状況もおきてくるでしょう。ワークライフバランスは一人の力だけで実現できるものではなく、家族や働く仲間との協力のうえで成り立つことも理解しなければなりません」