10月4日(土)、第35回明日知恵塾が、品川にあるNTTドコモのビルで開催されました。当日の参加者は大学生23名、社会人13名の計36名。
第1部は、仕事現場の表と裏を伝える明日知恵塾恒例の企画として、今回はNTTドコモのネットワークオペレーションセンターの見学を行いました。
普段なにげなく利用している情報通信がどのように運用されているのか、ネットワーク運用や品質管理などについて、DVDを通して学習し、実際の運用現場の視察も行いました。
東京と大阪の2拠点にあるネットワークオペレーションセンターでは24時間365日体制で監視・監督をしています。品川では200人、大阪では100人のスタッフがおり、ネットワークに異常があるとリアルタイムで通知が届き、迅速に対応を行っています。
故障の99%は遠隔操作で対応が出来ますが、それ以外の場合は、現地スタッフ対応による復旧作業を行います。コンサート、花火大会などのイベントでは通信が混雑するため、通信規制をかけて、ネットワーク全体の安定を図っています。
毎日、当たり前のように利用している携帯電話は、電話会社の責務として、いつでも、どこでも快適につながるように日々、多くの人によって、設備の運用・保守を行っている結果なのだと知ることが出来ました。
第2部は学生と社会人によるグループディスカッションです。今回のテーマは「仕事ってやりがいあるの?」学生と社会人、それぞれの立場から「やりがい」について意見を交わし合います。
今回進行役を務めたのは、立正大学戎野教授。学生が考える「やりがい」を話してもらい、それに対して社会人がコメントするという形式でグループディスカッションが進行されます。
学生が考える仕事のやりがいの例としては、次のようなものがありました。
・やりたくない仕事でも任されているからやっている
・目標に対して結果が得られる
・ありがとうの言葉や笑顔などが帰ってくる
プラスのイメージの言葉ばかりで楽しいことばかりの会社生活に見えます。しかし多くの人が会社を数年で辞めていってしまうのは何故でしょうか。これまでの会社生活を振り返って社会人が考える「やりがい」を学生とディスカッションします。
代表的な意見を列挙してみます。
・大きなプロジェクトが成功した時にやりがいを感じる
・お金を稼ぐことが大前提だから、やりたくない仕事や大変なことがたくさんある
・仕事をしていれば、成長できると確信できることが重要
最後に戎野先生はグループディスカッションの内容を受け、次の点を補足し、締めくくりました。
「新人のうちは、すぐに重要な仕事を任せられるわけではない。しかし、中長期的に振り返ってみて、成長をしていると感じることが出来れば、やりがいにつながるのではないか。就職するうえでは、企業の社是等を理解して企業の色と自分の色を理解して就職することが重要です。」