第41回 NTT職場見学会

 

2月10日に開催した第41回明日知恵塾は、特別企画としてNTT電話局の見学会を実施しました。NTT霞が関ビル(東京都千代田区)に集合した学生30名、社会人14名は、普段は立ち入ることのできない“とう道”を見学します。

見学がスタートする前に、まずは“とう道”に関するレクチャーを受けます。説明していただいたのは、通信用地下設備の構築、維持、管理を一元的にマネジメントするNTTインフラネットの濱中さんと須田さんです。
とう道とは、配線や配管のためのトンネルや地下構造物をいうとのこと。全国に約650kmが張り巡らされ、その内東京都内のとう道は約290km弱。東京の地下鉄の総延長が約300km、首都高速道路が約320kmとのことなので、驚きの長さだ。NTTの局舎間を結ぶとう道に通信ケーブル等を収容し、そこから枝分かれした「管路」を伝って電柱や建物へとつながっていくそうだ。
東京の地下に、地図には載っていない巨大空間があることを知り、見学への興味が一段と高まっていきます。見学は2班に分かれて行われ、その間、「NTT東日本グループの設備業務について」をテーマに講義もあわせて実施します。講師として登壇したNTT労働組合中央本部の定居さんが、インターネットや電話がつながる仕組みを解説しました。

いよいよ、とう道見学がスタート。とう道というと、一本のトンネルが伸びているものと想像していた参加者が多いようです。けれども実際には、地上から浅いところを掘る「開削とう道」と、地中深く掘り込む「シールドとう道」が入り組んだ構造になっています。立体的な構造物のため、参加者は階段を下りたりのぼったりと忙しく歩き回ります。
とう道の分岐点には、「赤坂」「国会議事堂」などの表示があり、トンネルを伝っていけば、この霞ヶ関から東京都内のどの場所にでも歩いていけるとのこと。都市伝説を聞いているようでワクワクします。
また、とう道は、安全システムを万全に備えた構造物のため、火災センサー、酸欠ガスセンサー、高水位センサーなどが要所に設置され、24時間、365日、安全が管理されています。普段何気なく話している電話が、都内の巨大な地下構造物によって支えられていることを知り、携帯電話を見る目も変わっていきました。

見学から戻ると、明日知恵塾の恒例となっているグループディスカッションへと移っていきます。学生と社会人が7班に分かれ、「職場の人間関係はどうなっている?」をテーマに話し合っていきます。
今回は見学会で互いに交流を図ったためか、普段の明日知恵塾にも増してアットホームな雰囲気。職場や学校などで、コミュニケーションが上手にとれなかった例をあげながら、それに対する改善策を話し合っていきます。それでは、コミュニケーションを円滑に行うためのコツはどこにあるのでしょうか。それぞれの班の代表的な意見をピックアップしてみます。

コミュニケーションを円滑にするコツ

  • 一つひとつの作業をフェイス・トゥ・フェイスで確認する
  • 仕事以外のプライベートでも交流をはかる
  • 相手に興味をもつ
  • きちんと挨拶をする
  • 情報共有の頻度を高める

グループディスカッションの最後に、情報労連の高梨さんがコミュニケーションについて次のようなアドバイスを行い、明日知恵塾が終了しました。
「仕事とプライベートにおける人間関係の違いは、仕事の場合は、苦手な相手でも協力し合わなければならないことでしょう。そのとき大切になるのが、同じゴールに向かってどのように助け合うかという視点です。たとえ相手に興味がもてない場合でも、同じゴールをめざして努力し合うことが大切です。また、コミュニケーションを図る際には、“聞く”から一歩進み、“聴く”ことが求められます。傾聴という言葉があるように、相手が言いたいことをいかにして聴き出すか、ということが仕事を円滑に進めるためには重要になります」

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