第92回「いいね!」(2015.6.16掲載)

みなさん、こんにちは。株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。遅ればせながら、最近「Facebook」を始めました。今回は私がFacebookを始めてみて気づいたことをお話しさせていただきます。

Facebookがこれだけ支持されている理由の一つに「いいね!」機能があることが挙げられます。Facebookでは、まず自分のウォール(記事を書き込むページのこと)に近況や写真などの記事を投稿するのですが、その投稿に対して友達から「いいね!」が来ます。自分の投稿に「いいね!」が来ると、また記事を投稿しようという気分になりますし、友達が多ければ多いほど「いいね!」は増えるので、より多くの「いいね!」をもらうために珍しい記事を探したり、より多くの友達を見つけようとするわけです。一部では、自分の記事に注目を集めようとするあまり、若者の非常識な投稿が問題になったりもしていますが、自分で実際に投稿してFacebookに夢中になることで、この「いいね!」機能がFacebookの人気を支えているのだと実感しました。

「いいね!」機能により、メールのように具体的な返信をしなくても多くの人とつながったり、商品や飲食店などの情報収集ができます。また、多くの人から「いいね!」と褒められることによって、私自身がポジティブな気持ちになることができ、あらためて褒めることの大切さを感じることができました。

ところで、「褒めると伸びる」とよく言いますが、褒めることによってポジティブな気持ちになり、やる気が出て行動変容が起こり、人間の成長を促すということが科学的に証明されていることをご存知ですか。自然科学研究機構生理学研究所の研究グループが次のような実験を行ないました。まず48人の成人を対象にキーボードを打つトレーニングを行い、指の動かし方を覚えてもらいます。その後、被験者を「自分が評価者から褒められる」グループ、「他人が評価者から褒められるのを見る」グループ、「自分の成績だけをグラフで見る」グループの3つに分けます。すると次の日、彼らに覚えたことを思い出して再度指を動かしてもらうと、自分が評価者から褒められたグループは、他のグループに比べてより上手に指運動ができたそうです。この実験により、運動トレーニングによる運動技能の習得をより上手に促すためには、褒めることが効果的であるとわかったのです。

仕事でも成果を出すために褒めることは大切です。ただ、相手からの報告や相手の成績に対して褒めることを意識して、まるでメールの返信のように長々と褒めるのはやめましょう。Facebookのように簡単に「いいね!」と一言で十分です。そして、Facebookのように何回も褒めるのです。そのほうが相手のやる気を引き出し、その人の成長を促すことができるでしょう。

みなさんも自分の職場の仲間に対してFacebookのように何回も「いいね!」と褒めてみましょう。きっと職場のコミュニケーションが良くなり、人間関係のストレスも軽減されると思いますよ。ちなみに、「いいね!」以外に効果的な「褒め言葉の3S」を紹介しておきます。「すごい」、「さすが」、「すばらしい」です。

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