大阪と東京で情報サービスフォーラムを開催

情報労連は11月8日に大阪で、15日に東京で、それぞれ「情報サービスフォーラム」を開催しました。今回は、「情報サービス産業の未来とAI時代の働き方」をテーマに、技術革新の進展に合わせて、企業や働く人たちがどのように対応すべきかについて考えを深めました。

東京会場のフォーラムの冒頭あいさつした情報労連の柴田書記長は、「情報サービス産業はあらゆる産業の発展に寄与することが期待されているが、多重下請け構造や長時間労働などの課題から業界全体の魅力度が下がっている。働きがいのある魅力ある職場にするために皆さんとともに考えていきたい」などと述べました。

協賛・後援団体としてあいさつした情報サービス産業協会の廣瀬毅常務理事は、「デジタルトランスフォーメーション(DX)に対応して、イノベーションを生み出す人材が求められている」などと述べ、情報サービス産業に携わる一人ひとりがスキルアップしていく必要性などを訴えました。

講演では、経済産業省の和泉憲明企画官が日本の情報サービス産業が大きな岐路に立たされていると強調しました。和泉企画官は、「私たちは、第四次産業革命の分岐点に立っている。現状のルートのままではジリ貧になってしまう。日本が世界のリーダーになるために今、舵を切ることが求められている」と述べ、現行システムの維持・運営にコストの大半を割く日本の情報サービス産業の課題を指摘。「新しい技術にシフトしていかないと日本の情報サービス産業は成長できない」などと訴えました。

続いて、人工知能(AI)の開発・サービス提供を展開する株式会社FRONTEOの佐藤雅浩氏が講演しました。佐藤氏は人事データをビッグデータ化し、人工知能を活用する事例などを紹介。エントリーシートを定量・定性的に分析することで、面接回数の削減、志望する部署への適正配置、途中辞退者の減少、優秀な人材の確保――といった効果を得られる事例などを説明しました。

最後に情報労連が実施している「ITエンジニアの労働実態調査」の報告を齋藤中央執行委員が行い、客先常駐における企業の課題感などを説明しました。

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