みなさん、こんにちは。株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。今回は「笑いが健康を招く」というお話をさせていただきます。
今から45年ほど前、アメリカの有名なジャーナリストであるノーマン・カズンズという人がいました。カズンズ氏は、子供の頃からずっと健康な体だったのですが、1964年のある日突然発熱すると、全身に痛みを覚えるようになり、倦怠感(体のだるさ)が急速に進行しました。そして、一週間のうちに、首、腕、指、足をほとんど動かせなくなったそうです。病名は、膠原(こうげん)病という病気で、身体中に固い石のようなものができて、体も首も動かすことができなくなり、最後には死んでしまう病気です。原因不明で、治癒の可能性は500例に1例だといいます。彼は「もし自分が病気を治したいのなら、病気に対して受け身にならず、前向きに何かをした方がよい」と考えました。そこで、「笑い」に注目したのです。
彼は会社の同僚に頼んで、喜劇などのビデオやコミック漫画などのユーモアの本を病室に持ち込み、それを見て朝から晩まで笑っていたそうです。すると、10分間腹の底から笑いころげると、少なくとも2時間は痛みなしに眠ることができたそうです。この笑い作戦によって、カズンズ氏の熱は下がり、脈拍はゆっくりとなり、眠りは次第に長くなっていったそうです。2週間後には人の助けなしに立てるようになり、次の1週間後に歩くこともできるようになりました。そして、数ヵ月後には仕事に復帰したということです。
彼は1976年にその経過をアメリカの医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」に投稿しました。1979年にはカリフォルニア医科大学の教授になり、笑いの効用を研究するチームをつくりました。これらのことは世界的な話題となり、それ以来「笑い」に関する研究が行われるようになったのです。
私たちが心身ともに健康に生活していくためには「笑い」がとても重要です。みなさんもこれからは「笑い」を常に心がけてみてはどうでしょうか。きっと「笑い」がみなさんに健康を招いてくれると思いますよ。