第97回「ななめ45°」(2015.9.8掲載)

みなさん、こんにちは。株式会社アドバンテッジリスクマネジメントのキティこうぞうです。

私の一番のストレス解消法はテレビでお笑い番組を見ることです。漫才やコントを見て「ワッハッハ」と大きな声で笑うと気分がスッキリします。私の好きなお笑い芸人のグループに「ななめ45°」がいます。ななめ45°は2000年に結成されたお笑いトリオです。ななめ45°というトリオ名の命名の由来は「野球でボールが一番よく飛び、打球が伸びる角度で、自分たちも芸能界でもよく伸びるように」ということから名付けられたようです。

野球と同じように、他のスポーツでもこの「ななめ45°」がベストプレーの黄金比になっています。卓球では、初心者には「ラケットの角度をななめ45°(下向き)にして、打球のポイントをボールの真後ろではなくななめ45°(上方)にして、足の位置は卓球台に対して(右足と左足を)ななめ45°に構えて打つのがいい」と指導するそうです。

また、東京五輪招致のためにIOC(国際オリンピック委員会)総会に出席し、「お・も・て・な・し」のプレゼンテーションを披露した滝川クリステルさん。彼女がニュースキャスターとしてテレビでニュース番組に出演し、テレビから視聴者に語りかけるときの角度がななめ45°でした。これは、クリステルさんがスタッフと相談し、いちばん美しく見える構図を検討した結果、モナリザの姿を参考にあの45°の角度が決められたというのです。そして、この「ななめ45°」はスポーツや美しさの黄金比だけでなく、こころの黄金比でもあります。

つらいときに顔が下を向いていると、もっとつらくなることがあります。だからといって、前を向く元気もないのに無理をして顔を前に向けると、かえって気分が落ち込むことになります。スポーツでボールをバットやラケットに当てる角度が高すぎると、凡フライになったりミスショットをしたりするのと同様に、つらいときに顔を上げる角度も高すぎるとかえってつらい思いをすることになるのです。そんな時は顔を上げる角度をななめ45°にしてみましょう。

人間は行動によって考え方や気分が変わります。「顔を上げる」というポジティブな行動によって、考え方がポジティブになり、気分も明るくなります。45°だけ顔を上げれば、少しだけ気分が明るくなります。無理をせず、45°から少しずつ顔を上げるようにすれば、きっと徐々に前向きな考え方ができるようになり、気分も明るくなってくるでしょう。そして、最終的に前を向くことができれば元の明るい自分を取り戻すことができるのです。

これから仕事で落ち込むことが起こったら・・・たとえば契約を他社にとられた、大きなミスをした、人事考課が思ったより悪かったときにはガックリ肩を落として下を向くのではなく、かといって無理して前を向くのではなく、ななめ45°に顔を上げてみましょう。きっと気分が明るくなるだけではなく、「ななめ45°」の視界に入った今まで見えていなかった素敵なものがいっぱい見えてくると思いますよ。

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